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厳しい雪の中で過ごす先住民居留地での少女の死を巡る、ミステリー仕立ての人間ドラマです。

ジェレミー・レナー演じる主人公コリーはハンターでもあり、かつて年頃の娘を死から守れなかったことをずっと抱えて生きてきた男。そこに娘の親友だった少女までも雪の中で死体となって発見される。他殺か、事故死か、それとも…?

最初、幼い息子を連れて行くシーンがあるので、もしもこの子が事故にあうような展開だったらいやだな、と恐れていたのですが、そうはならなくて本当によかった。

白人でありながら先住民の妻と結婚していたコリーの、二つの文化圏の間で揺れ動く心情と、そこに何も知らずに派遣されてきた若手FBI捜査官ジェーンの戸惑い、白人に向けられる複雑な住民の感情が絡み、捜査を難しいものにします。

かつてアーミッシュの村を舞台にした「刑事ジョン・ブック/目撃者」というハリソン・フォード主演のドラマがありましたが、それの先住民版、といった趣です。

犯罪をたどっているうちに、少女のつきあっていた彼氏をたどったりと、捜査の筋道は案外単純なのですが、複雑な地形と、時間が経つと消えてしまうスノーモービルの跡、などが絡み、物語に起伏を加えています。

ジェーン役エリザベス・オルセンはジェレミー・レナーとは「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でも共演しているようですが、ちょっと見メグ・ライアンを少し地味にしたような丸顔ですが、愛嬌があって、役作りも丁寧で見るものを引き込む力があると思いました。

メイキングでは、特に撮影スタッフが大変で、使える機材も限られているので、手持ちで撮影したシーンが多いようなことを言っていました。途中でピューマが出てくるのかな、とか思ったのですが、そうはなりませんでした。