
なんといっても、ジェフ・ゴールドブラムが公聴会でしゃべっているのがいいですね。元祖「ジュラシック・パーク」を見て育ったスタッフ・キャストが集まってこのリブート・シリーズを熱い心で支えているのがよくわかります。
元の「ジュラシック・パーク」「ジュラシック・ワールド」が建設されたヌブラル島が地殻変動に見舞われ、まもなく噴火で滅亡する、というときに、放し飼いになってしまった恐竜たちをどうするか、ということで揉めていて、政府はマルコム博士の演説を聞いて、自然に任せることを決断するのですが、元の経営者、ジョン・ハモンドの同僚だったロックウッドがスポンサーになって、恐竜たちを別な島に移住させよう、ということになる。そこに前回のクレアとオーウェンが参加して、ヴェロキラプトルの「ブルー」を誘い出すのだけど…。
実はロックウッドの助手のミルズは恐竜たちを海外の資産家たちに売り飛ばし、ブルーの遺伝子を使って人間の指令を聞き分けて、統率力に勝る恐竜兵器を生み出そうとしていた。途中でその企みを知ったオーウェンたちはどう反撃するか…。
そして、ロックウッドの孫娘、メイジーにも秘密があって、恐竜たちの運命を左右する結果に。
前半のヌブラル島崩壊、恐竜たちが置き去りになるところは涙なしには見られません。後半が屋敷の中だけでスケール感は小さく、夜なので視界もよくないところで展開するのでホラー風味がだいぶ増します。
見ながら、子供部屋に隠れたメイジーのところに、改造恐竜のインドラプトルが来るところ、まるでムルナウのサイレント映画「ノスフェラトゥ」にそっくりだな、と思っていたら、メイキングでまさに監督の発想がそこにあったのだとわかって我が意を得たり、とうなずいてしまいました。他にジョン・バダム監督のフランク・ランジェラ主演の「ドラキュラ」も意識しているそうです。
一番の悪役である、ミルズを演じたレイフ・スポール、ずっとサム・ロックウェルだと思っていたんですが、クレジットを見たら全然違う人なのでびっくりしました。確かにサム・ロックウェルほどは芸達者な感じがしないんですが、顔があまりにも似てるので。
メイキングが豊富に付いているので楽しめましたが、クリス・プラットって本当に元気な人なんですね。現場が明るくなるのがよくわかります。