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かつての「ビートルジュース」のキリスト教版みたいなノリですが、美学的にはティム・バートンには遠く及びませんでした。

キリスト教の教義のように、敬虔な教徒たちは天国に迎え入れられ、不信心者が地上に残されてどうなるか、という設定で作られた、宗教ナンセンスコメディー、ということですかね。

悪役のアンティクライスト(反キリスト)にクレイグ・ロビンソン。もう下品なことこの上ありません。彼に見初められてしまったリンジー(アナ)が、いかに彼との結婚を回避するか、で策を巡らせる、というのがストーリーの筋立て。道具立てとしてはゾンビ化したお隣さんや大麻の売人になった弟など、限られた材料を使って、なんとかうまくやる、という行き当たりばったりな話。

最後にはビーストの作ったレーザー砲で世界の浄化にやってきたイエスを打ち落としてしまったり、神様とビーストが感電死したり、やりたい放題。

まあ、けしからん、というのはまじめなキリスト教徒だけで、宗教の持っているドグマ的な部分を笑いのめすのもいいんじゃないかな、と思ったりしました。

アナ・ケンドリックの、どんな出来事でも人ごとのように語るアパシーな部分をよく生かした、彼女のための映画、と言っても過言ではないでしょう。