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冒頭でまさか夜警の仕事をやめて実業家で成功しているとは思いませんでしたが、オープニングタイトル途中で前作の人気者たちが次々に箱詰めされるという不穏な始まり方。どうなっちゃうのかな、と思わせるのはうまいですね。

メイキングを見たら、前作のセットは全部壊しちゃったのでニューヨーク分も作り直し、そして、スミソニアンの5つの博物館もわざわざセットを作っているので、やってることは変わらない、なんて言ったら叱られそうなぐらい手間がかかっています。

前回は動物や恐竜の骨や猿を相手の一人芝居が多かったラリー、今回はアメリア・イアハート役のエイミー・アダムスとのロマンスの他、敵役カームンラー、ナポレオン、イワン雷帝、アル・カポネとの掛け合いなど、アドリブを含めたコメディーシーンが増えて、テンポのいい会話劇としても楽しめました。

反面、前回大活躍のセオドア・ルーズベルト役のロビン・ウィリアムスはだいぶ役柄として縮小されて、アドリブ合戦には参加なし。なんとなくその後のことも思われて寂しさを感じてしまいました。

エイミー・アダムス、「魔法にかけられて」で注目されたあとは「メッセージ」や「ザ・マスター」などで見ていましたが、この作品では時代感と同時に時代を先取りした女性の積極性をうまく出していて、やはりいい役者さんだな、と思いました。

巨大リンカーン像が登場したところで大体悪が一掃されてしまう、というのは少しカタルシスが弱かったかな、と思ったり、息子とスマホで話していたのが途中でフェードアウトしてしまうので息子かわいそうだな、と思ったり、仕事と博物館の間で揺れる心情、みたいなものはあんまり感じられず、アンビバレンツ感は出てないと思いましたが、まあいいか、みたいな。

最後に館長との掛け合いとか、なんだかんだ厭味を言いながらも、いいコンビなんだな、とかなかなか楽しめました。

最後に、カスター将軍のことだけ気になったので調べてみたら、想像を絶するクズ野郎だったことはご報告しておきます。