テンシュテットを指揮者としてもとても高く評価しています。

キャリアの終盤はロンドン・フィルでしたが、個人的にはその前の時代のテンシュテットもすごかったな、と思っています。

北ドイツ放送交響楽団とは喧嘩別れして、その代役で指揮したコンドラシンが、コンサート直後に急死してしまったのは悲しいエピソードですが、喧嘩別れする前までは、すごい演奏をたくさんしていたのに。

性格はちょっと攻撃的なところがあったり、器用な人ではなかったようなので、オケとしてもずいぶん我慢して、その上で堪忍袋の緒が切れた、みたいな感じなのかもしれませんが、海賊盤などに残っている演奏はどれもすばらしい。マーラー「復活」などはFMで聞いた時の衝撃がいまも忘れられません。特に合唱が入ったりすると、ドイツでの演奏にはイギリス時代の演奏はちょっと及ばない感じがします。

なので、秘蔵音源が早く出てこないかな、と思ったりしてるのですが、チェリビダッケほどには海賊盤が出てきません。シカゴ交響楽団と少しあるくらい。あまり放送されたコンサートが多くなかったからですかね。

去年が没後20年だったのに、あまり掘り出し物が出てこなかったから、もうないのかな。