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前作の設定は踏襲したものの、前回の敵が復讐、というありきたりな筋になってしまったので、なかなか入り込めなかったです。

特に、前半の仲間割れやら、リーダー争いみたいな部分は、演劇や映画の世界ではありきたりな話なので、特にこういうマジック物の世界で切れのあるトリックを見せてほしいときには、ストレスの種にしかならないな、とちょっとがっかりしました。もちろん、ショーマンだから自分が全面に出たい、というエゴはあるんでしょうが、そういう面を見せたことで、彼らの芸まで未熟に見えてきてしまうというデメリットがあり、観客がだまされたがっている時には、むしろ邪魔になるというか。

特に、ウッディ・ハレルソンの双子が出てきて催眠術を誰彼かまわずかけるようになってしまった、という前提だと、もはやなんでもありで、最後に催眠術でどんでん返しができるんだろうな、と耐性ができてしまって、種明かしがスポイルされてしまった感じがします。

個人的に一番映像的に魅力があったのは、ICチップを仕込んだカードの受け渡しとセキュリティーをどう抜けるか、でした。

キャストに関しては、ヘンリーが抜けた穴を埋めるために入ってきたルーラ役のリジー・キャプランは目鼻だちがハッキリして、おしゃべりキャラクターもはまっていたので、前作から彼女が出ていてくれたらな、と思ったぐらいです。アトラスに関しては、変にリーダーを気取ってしまったことでだいぶ損しましたね。前作で陰に回ったジャックがその分を取り戻す結果にはなりましたが、総合点では前回を下回ったかなと思います。

サディアスは前回の終わり方がちょっと腑に落ちなかったので、今回の活躍は歓迎できましたが、マイケル・ケインに至ってはなんで出てくる必要があったんだろう、というくらいにマヌケで必然性を感じませんでした。種を明かせば、陰に彼がいた、と知っても、彼だから仕込めたワナの用意周到さ、というものが全くないのだから。

最後に、コンピューターチップのセキュリティー担当までがアイの一員だったなら、こんなにめんどくさい手続きいらなかったじゃないか、と思ったのも事実です。