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前作「アウトロー」の設定を引き継いで、ジャック・リーチャーが帰って来ました。どうやら原作の中では何作か前からつながりがあったターナー少佐とのディナーの約束を果たしにやってきただけが、彼女が逮捕されて軍法会議にかけられた、というところから始まり、リーチャーもいきなり逮捕されてしまう、というのが意表をつきます。

監督が変わった、というのもあるでしょうが、リーチャーのコンバットスキルは相変わらずに、へんな隙を見せるシーンはなく、コンパクトにまとまっていたかな、と思います。カーチェイスのシーンは今回もありましたが、爆発とかは少し少なめですかね。ちょっと悪役のスケールは、小説だと文字だからサスペンスが持つのでしょうが、現実にこいつらか、とわかってしまうと意外に小物感が漂ってしまうのは映像のつらいところですね。

最後に、電話で約束した通りに足と腕と首を折って敵を倒すあたり、原作にもあるこだわりなんでしょうかね。

このシリーズの魅力としては、ヒロインのキャスティングがいい、というところでしょうか。変にリーチャーとベタベタしない、カッコいい相方が登場します。今回のターナー少佐役のコビー・スマルダーズ、昔のフィービー・ケイツとデミ・ムーアを足して二で割ったような顔だちで、アクションもバリバリこなすやり手です。「アベンジャーズ」シリーズにも出ていますね。

リーチャーの娘か?と思われたサマンサ、特に美人じゃないのですが、それがこの歳なりの憎たらしさ、かわいさ、賢さが凝縮されていて、最後にはちょっとホロッとさせます。護身術を習うシーンあたりは伏線バリバリでしたね。リーチャーのリアクションが微妙で、本当に娘なのかどうか、頭から否定しているのか、本人が自信がないのか、ちょっとハッキリしない展開だったので、ラストシーンになって、急に親子テーマがフィーチャーされたような感じになりました。全然親子じゃないのに、敵側が親子だと思い込むから、守らざるを得ないことになる、で十分だったのですが。

途中でリーチャーを助けるリーチ軍曹はすごくおいしくてかわいらしい役でした。