イメージ 1

ジャケットとか、設定とかの予備知識なしに見てください。とんでもないネタバレをされたくなければ。

冒頭の主人公ボブの生活ぶりとか、「ディア・ハンター」を思わせる、地味で報われない生活の暗さとか、なぜか不幸や事故を予感させるSEなど、不幸の予兆がありまくりで、しかもなぜか無気力なボブ。努力しないへたれの泣き言をずっと聞かされているような重苦しさ。

「まずいなー。暗いなー。外れかなー。」と思って見ているのですが、祖父の死んだといわれる精神病院の廃屋を娘が訪ねたあたりから、「あれ、様子が違うぞ」となってきます。まさか、これは「ザ・コール」のような連続殺人鬼パターンか、と思うとまたそれも違う。というわけでいったい何が問題の根源なのか、が気になっていくわけです。

最後は、別れた妻とも深いところでは分かり合えている、幼くして離別していた娘との和解がテーマで、けっこう感動してしまいました。娘エバも、登場間際の反抗期バリバリの時はなんか嫌な子だな、と思っていたのに、ボブに助けられてから、加速度的にかわいく見えてきます。

プロット的には、ボブが運び屋をやらされるあたりの場当たり感はなぜなんだろう、ブツをすり替えたりしたら復讐のために家に来るに決まってるから、娘を一人で置き去りにするのは筋が通らない、とか思いましたけど。

あと、彼女をさらった中国人たちも、なんでオリに閉じ込めたんだろう、とか何を実験したかったんだろう、とか疑問には思えました。珍しい病気だからサンプルを取って漢方薬を作ろうとしてたんですかね。あの、採取されたばかりの内臓みたいなものは、他の人間から取り出したんでしょうか。

素直に冒頭から見ていると、ボブがなんで悩みながら生きているのかわからない。なぜか人を避けながら生きている。なんの病気なんだろう。おじいさんはなんで自殺したんだろう。と、謎に思いながら後半にネタが割れてきてカタルシスがある、というのが理想なんだと思います。その意味で予備知識なしに見た自分はラッキーだったかなと。「アンシーン」というのが、文字通りの「見えない」なのか、存在感が希薄で「誰からも注目してもらえない」の意味のどっちなんだかわからない、ぐらいで見ているのが一番いいと思います。