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3作目になって、リディックの設定上、掘り下げるものがもうなくなってきた感じはあって、厳しいはずなんですが、でも何となく見せちゃいましたね。

前作の世界観をあっさり捨ててしまって、新しい惑星でサバイバル。また都合よく酸素がいい濃度であったり、食べられる野生動物がいたり、宇宙ステーションに英語で説明のある宇宙食があったり、飼い馴らせる犬がいたり、といろいろと驚かせてくれます。

愛犬家リディック、という方向でくるとは思わなかったのでちょっと楽しめましたが、途中でこの犬の殺され方はちょっとひどいんじゃないかな、と残念。

2チームに追われる形で両方のチームをつぶして惑星から脱出を図る、というのが全体のプランですが、どうも大きなプランが見えないままに、2チームの潰し合いを見せられる感じ。リディックも無慈悲に殺す相手と、寛大に見逃す相手の好き嫌いが激しいですね。

途中からは第1作「ピッチブラック」で追手になったジョンスの父親が、息子の死因を知りたい、と責めたてて、最終的にはリディックを見捨てて息子と同じチキンになるのか、というのが一番のクライマックスになります。

里心がついて、ふるさとに帰りたい、というのがリディックの今のモチベーションなんでしょうか。どうも悪役としての冷徹さ、殺人者としての本能を取り戻しきれないままに、善玉ヒーローに傾斜しているような気がします。

原題は単にRiddickです。とても「ギャラクシー・バトル」と呼べた内容ではないんですが。一つの星で野生のエイリアンに襲われてるだけなので。