
いろいろとギミックとイギリス流ユーモアと軽快なアクションがあり、007の旧作のバカバカしさ踏襲したよさがある作品です。ノリとしては「スパイ・キッズ」が近いかも。
かっこよかったコリン・ファースが案外簡単に敵の罠に飛び込んでやられてしまうのは殘念ですが、今日的なテクノロジーの中で、案外簡単に出し抜かれたり、組織に入り込まれたり、最後に残ったのが新人二人と教育係、というのがご都合だったりしますが、最低限の説明責任は果たしているから、まあいいかなと。
主人公エグジーの下層階級の暮らしぶりとか、母親のダメさぶりとか、なかなか痛々しかったり、かといえばスウェーデンの王女のオチとか、なんかいろいろ詰め込んだ感じです。
マイケル・ケインは相変わらず、上流階級っぽいのにも関わらず、悪に寝返るダメっぷりを堂々と演じていていいなぁと思います。
悪役のサミュエル・L・ジャクソンはなんかMr.グラスといい悪役が板についてしまった感じですが、今回はさ行を全部thで発音する、という妙なキャラクター付けで来ました。ラストはあっけないですが、なかなか意表をつく演技で楽しませてくれます。
ガゼル役のソフィア・ブテラの忠誠ぶりとアクションの切れは全編を通じて輝いていましたね。マーリン役のマーク・ストロング、少しエド・ハリスとアンディ・ガルシアを思わせるところがあって、ほかではペップ・グァルディオラを思わせるところもあります。「記憶探偵と鍵のかかった少女」で主役でした。