姿の見えない狙撃手との対決。

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よくダグ・リーマンと呼ばれているのですが、ダグ・ライマンと発音するみたいですね。ボーンシリーズの売れっ子監督がどう処理するのかと思ったら、音楽のほとんどない、ストレート芝居。一番の効果音は砂嵐と無線の雑音というのはユニークです。

二人で潜入、二人とも狙撃されて一人は重傷、軽傷の一人がどうやって生き残れるか、というのがメインの話なのですが、無線での一見なんでもない会話が始まり、相手の狙撃手の目的は?正体は?というところにつながっていきます。

なんでこんなに会話したがるのか、普通ありえないだろうとか、いろいろと思うところはあったのですが、ラストのオチで、ああそれならこの饒舌ぶりもわかるな、という感じになりました。会話が多いとサスペンスとしてはだれますけどね。途中までの会話の中で、これなら明らかに無線をずっと傍受していたんだな、ということが明らかになったりして、最後に相手の用意周到さに戦慄するわけですね。

途中でディーンの死にまつわる真相が明らかになるのが傍流の縦軸になっているのですが、正直なところ、そこまで主人公にもディーンにも肩入れできなかったのは惜しかったです。

無線を狙って壊すとか水のボトルに穴を開けるとか、前の人間も膝の同じところを狙って出血多量で死んでるとか、このスナイパー神業が過ぎないか、と思ってしまうところではありますが。

ラストでやっつけたか、と思ったらやっぱり、というオチですが、この場合は、ヘリが到着した瞬間に、狙撃手を確かめない、というのが致命的にいかんなぁ、と思ったところですかね。確かめようと近寄ったら、銃撃戦になって死傷者多数出るんでしょうが、それでもこの大惨事が伝わる、ということはありますからね。

この後も二次被害、三次被害が続くんだろうな、と思わせるところでおしまい。

銃が着弾してから、銃声が響く、というのはリアリティーに徹すると撃たれる側はそういう感覚なんだな、というのは新しい発見でした。音のスピードは遅いですから距離があるほどそうなるんですね。やっぱり戦争はいやだ、撃たれるのはいやだ、と素直に思いました。