キャスリーン・フェリアーといえば、ブルーノ・ワルター指揮「大地の歌」の歌唱が絶賛されていて、英語のウィキペディアを見てみると、もう国民的な大歌手なんですね。

たぶんイギリスが世界的に評価されるコントラルトを出したレアケースだったのと、そのキャリアの絶頂に乳ガンに冒されて41歳の若さで亡くなったことがその存在をさらに伝説的なものにしたのでしょう。

当時もゴシップ記事やジャーナリズムもあったのでしょうが、今ほど執拗でなかったようで、がんの治療を隠して出演を続けることも可能だったようです。晩年だけが着目されますが、家庭が必ずしも裕福でなかったのが、コンクールで優勝したことからデビューが決まったとか、そのきっかけが夫との賭けだったとか、いろいろドラマチックなエピソードには事欠かないようです。