当然のように、全く期待しないで見ていたら、まさかの8分レッドで、願ってもない展開に。

芝が長くてショートパスには不向きなピッチだったようですが、日本以上にコロンビアの方が戸惑っていましたね。

それでもキックオフ直後から驚くほど高いプレスでボールを奪いに行った日本、コロンビアは完全に虚を突かれて小パニックを起こしてました。状況を作り出したのは間違いなく日本の姿勢です。

最初のシュートをオスピナがセイブしていなければ次のハンドは生まれていなかったのだから皮肉なものです。冷静になれば、1点先取されることぐらいなんでもなかったはず。いいスタートを切りたいあまりにハンドでPKを与えた上で退場になることなど、絶対避けるべきなのですが、そこで手が出てしまうのが人情。ウルグアイ対ガーナのスアレスを思い出しました。

それでも、そもそもカウンター狙いしか得点のイメージがない日本。コロンビアが攻めている間はいくつか決定的なチャンスを作り、3-0になってもおかしくなかったのですが、決められず。その様子を受けてこれ以上は失点したくないとコロンビアが引きこもったことで、リードしているのに攻め口がない、という妙な焦りに陥ります。香川が消えたのもこの時間帯。

失点に至るフリーキックはそもそも誤審だと思いますが、あのスピードの転がりなら川島には止めて欲しかったところですが、まあ壁の下を抜く技術はさすがでした。

後半はやはりボールを奪った直後のコンパクトな攻め、という点では課題が残ったように思います。エリアに入ってからの意外に甘いチェックに何本か惜しいシュートありましたが、人数をかけて攻めていいところと、そこまでのリスクを負いたくない局面の整理がついていないシーンがいくつか。

特に本田はボールと相手との距離感に問題あり。パスを受けてからの判断に時間がかかりすぎていました。

それでもセットプレーで決勝点が取れたのは相手の疲れもあったでしょう。オスピナは背が高くないので、クラブのアーセナルでも密集地へのクロスには積極的に飛び出してきません。上手いこと空白地帯にフリーな大迫が飛び込めました。

今回はこれでほぼコロンビアの心が折れ、めでたく終了。でも試合の終わらせ方は少し相手に合わせ過ぎ。疲れてるのは向こうの方なのだから冷静に自分たちが動いてパスを回して欲しかったところです。

さて次は11対11の試合でしょうから、今回ほど自由にボールを持てません。奪ってからの繋ぎの精度がカギになると思います。