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劇場で見ても面白かったけど、あらためて見てもやはり面白かったです。

ロンドン警察で優秀すぎて妬まれたスーパー警官が、田舎の警察に昇進してとばされる、という話。触れ込みでは「イギリス一番の田舎」として平和を売りにしていたけど、その実は…、というのがミステリーの中核になっています。まあ、最初に一番怪しかった人間が犯人だったりするわけですが、そこに至る過程に、ちょっと相棒の生え抜きぼんぼん警官とのBL風味もあり、堅物過ぎた主人公が名作刑事モノ映画を見ながら学んでいく部分もあり、刑事モノを好きな人ほど笑えるでしょう。

主役ニコラスを演じるサイモン・ペグはいかにもイギリス風の堅物警察官を好演。「レディ・プレイヤー・ワン」にも亡くなった経営者の相方役で出ているのですが、すぐには気づきませんでした。ほかにも元ジェームス・ボンド役ティモシー・ダルトンが有名どころで出ていて、ちょい役で殺されてしまう舞台女優役で見た顔だな、と思ったら「魔法にかけられたエラ」の意地悪な姉・ハティ役をやっていたルーシー・パンチという女優さんでした。

全編パロディーとお笑いか、というとそうでもなくて、一人異物として異世界に迷い込んだ主人公ニコラスの中で、自分の信じる正義をいかに貫けるか、そして一度信じてしまった幻想の洗脳から自分を解き放つのはいかにむずかしいか、ということも表しているように思います。