
要するに、BSEやCJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)、それに似た致死性の感染性の病気の歴史をひもといてくれる本です。原因とされる「プリオン」がいかに発見され、命名されたか、さまざまな科学者たちの生きざまを描きながら関連づけてゆきます。タンパク質のような、「無生物」が原因で病気になる、ということ自体がいかに異常なことか、という予備知識がなかったのですが、確かに病原菌はそれ自体が生き物であることがほとんどですな。
ドキュメントなので、爽快な解決編、みたいなものはなくて、現代にいまだに重く残された課題もあったりして、いろいろと肉好きとして身につまされました。政府というのがいかに後手に回る存在か、という部分ははらはらしながら読みました。
こういう文章を書くために必要なリサーチの量を想像するだけで、もう気が遠くなってしまいます。