
ちなみに、10年ほど前にBBCでも鳴り物入りでリメイクして、テレビの割には特撮ががんばってると評判になっていたんですよね。それも見たかったんですが、日本ではどこも購入しなかったようで残念なことをしました。(と思ったらDVDは出てましたね)
で、今回の映画化はディズニーなんですね。たしかにディズニー好みではあります。というかなんで今まで映画化されなかったんでしょうね。やっぱり特撮が追いつかなかった、ということでしょうか。
戦時中のイギリス。疎開先で厳しいハウスキーパーにいびられて現実を逃避したい4人の兄弟がタンスの奥に見つけた不思議な世界に迷い込む、というお話です。若干「秘密の花園」とかにも似てますね。異世界への扉が開くが、常に必ず開くわけではない、というところ、H.G.ウェルズの「くぐり戸」という作品にもちょっと似てますね。
いろいろあって、白い魔女を4人の兄弟が撃退する、というお話です。って省略しすぎました。兄弟の間のいさかいと、それを乗り越える兄弟愛がメインテーマなのだ、と思います。自分の運命としての英雄伝説を受け入れるまで、というのは「ロード・オブ・ザ・リング」に似てますね。末っ子のルーシー役の子役さんが非常にかわいくて、ポイントを稼いでいます。長男のピーターもはまり役。長女スーザン役は、前半のお利口さんぶりが、演出の狙い通りなのかもしれませんが、ちょっといやらしさが鼻についたかも。
白い魔女をやっているティルダ・スウィントン、「コンスタンティン」で堕天使をやっていましたね。その前にも「オーランド」という文芸作品で中世的な役柄を演じていた、非常に知性を感じさせる女優さんです。この映画でも憎々しい役をすがすがしく演じていましたが、ちょっとメイク・衣装がゴテゴテしすぎて損をしていたかも。なんであんなにドレスの背中が固まってたんでしょう。動きにくそうでかわいそうでした。
それでも、トータルではポイントポイントをちゃんと抑えながら、二つの世界の対立を上手に色分けしながら描いています。動物のおしゃべりやら、四つ足の動物と人間が混ざったような妖精キャラクターもずいぶんたくさんいましたが、もうCGだかぬいぐるみだかわけ解りません。たぶんほとんどCGなんでしょうね。
あとは、もはやこれはどうしようもないのですが、プロット上のさまざまなギミックや伏線に既視感が漂ってしまうこと。要所要所が、いままでに見てきた物語にどこか似てしまっています。もしも子どもとして育っている家庭ではじめて出会ったファンタジーが「ナルニア」だったなら、この映画を見てどんなにか幸せな気分になれたことでしょうか。イギリス人はそんなこと思わないんでしょうかね。