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ずいぶん前から見たかった映画だというか、これは見なければ、という使命感の方が強くて、逆にそれが重荷にもなっていた映画だったりして。

筋立てはそれほど複雑ではなく、自分の作ったバンドを首になったロック・フリークが、ちょっと知人の名前を借りて学校の臨時教員となったのをきっかけに、そこの子供たちにロックを教えていく、というもの。整ったものを壊していく快感と同時に、自分にないものを自分よりも若いものの中に見いだしていく、という意外性が、疲れた中年を元気づけてゆく、というところに命があるのだと思います。これが最初から「これをこうやればうまくいく」と計算ずくで物事を教えていく話であれば、それほどの作品にはならなかったでしょう。子供たちが実際にそれを演奏するキャパシティーのある子役だった、というのが要素としては大きいのかな。

同時に以前からのお気に入りだったジョーン・キューザック演じる校長が、次第に壊れてゆく物語でもあります。

ジャック・ブラックの演じるデューイのキャラクターは、そのままの荒削りで、細かい筋立てには頓着せずに突き進んでゆきます。もうすこし繊細な部分があってもよかったかな、と思うのですが、これはミュージカルだから、と思えばそこは割り切れます。

しかし、この映画を通じて一番大切なことは、本当の音楽では商売はできないのだ、ということなんでしょうね。いまは音楽産業は儲からないものには手を出さない習慣がついてしまいましたが。