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二夜連続で、シリーズものを見ています。「ハムナプトラ2:黄金のピラミッド」です。原題はThe Mummy Returnsと、これも正統的。ただこんどはやや複雑な構造になっています。

前回主演のリック・オコネルとイブリンが結婚して、もう子供もいるという設定。その子供も早熟な考古学者の卵で、相変わらず兄のジョナサンはふらふらしています。また探検の途中で今度は5000年前のサソリ王(Scorpion King)を復活させる鍵を掘り当ててしまいます。それでまた秘密の組織から追っかけられたりして、しかも前回復活して、封印したはずのイムホテップまで早々と復活させられて、サソリ王との対決をもくろんでいます。このへん、人間の都合で殺されたり復活させられたり、ミイラも楽じゃないです。

前作同様、ゆるい展開で夫婦がキスしている間に子供が腕輪をはめたり誘拐されたりいろんな事が起こってしまいます。イヴリンは前世がエジプト王の娘だった、という設定が明らかになり、そのなかで仇敵との対決の時が迫ります。

前回同様、あまり「なぜ」とか「善悪」とか考えずに見ていれば十分楽しめるとおもうのですが、イムホテップの悲しみ、のようなものは前半不発で、なんか「人造人間キカイダー01」で復活させられたハカイダーのような道化的な役回りを追ってしまったようで、ややガッカリぎみです。代わりに誘拐された子供を思う母の心、みたいなものに焦点があたるのですが、やや安っぽいかも。

また、グラフィックもサソリ王が出てきた段階でちょっと力尽きている、というか、前回のイムホテップの力の入りように比べるとこれは明らかにCG、と分かってしまい、もともとは人間だったかも知れませんが、もはやただの怪物としか言えないキャラクターになってしまっていました。

途中でイヴリンが死んでしまう、というのがミソで、ややインディジョーンズ3を連想させるのですが、これがある事で、リックの「神の戦士」としての宿命に目覚める動機付けになるのでいいんじゃないかと思いました。

もう一つのクライマックスは、終盤にイムホテップとリックが同時に地底に落ちかけるときで、ここで2組の愛が試される。初めてイムホテップに感情移入できるシーンが出てきました。

そういう意味では、やはりThe Mummy Returnsというタイトルの割にはミイラのアイデンティティーが薄れてしまったパート2もの、ということになるかも知れません。