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TSUTAYAで新作のところを見ていたらホームズものが偶然見つかったので、「見覚えないなぁ」なんて思いながら借りて帰って、いざ見てみたらなんと、「シャーロックホームズvsヴァンパイア The Case of the Whitechapel Vampire」というオリジナル物でした。

実はここで不覚をとりました。主演のホームズ役は知らない人だなぁ、なんて思いながら借りたのですが、なんと主演がMatt Frewer、知る人ぞしる、Max Headroomのエディスン・カーター役であり、マックスのCGの元データ提供者です。キャリアを見ていると、モンティ・パイソンの劇場版なんかがデビュー作で、ピンクパンサーの声などもやっているし、ものすごいキャリアの持ち主ですね。見つからなかったけど、「メイフィールドの怪人たち」でトム・ハンクスの隣人役もやってなかったかなぁ。(後で気付きましたが、「ミクロキッズ」での隣人役でした)

マックス役をやってた頃からかなり軽め(!)の頭になってたから、これはかなりバレバレのかつらですな。しかしユーモアのセンスがあるホームズ、というのはなかなか魅力があります。すでに「4人の徴Sign of the Four」や「王室スキャンダル」「バスカービルの犬」など、主な長編作品は作っていたんですね。

今回のストーリーは、コナン・ドイルが構想だけは練ったけれども結局着手しなかったといわれるプロットを膨らませてオリジナル劇場版にしたものらしいのですが、どうもつながりを見ると作りはテレビ映画ですな。

とある修道院を狙う吸血鬼の影。修道士達は悪魔の存在を疑うが、はなから悪魔も神も信じないホームズが、次々と起こる殺人事件に論理的な結末もつけてくれる、というやつで、ある意味、お手軽な「薔薇の名前」という趣です。まあ、実際「薔薇の名前」自体、エーコがシャーロックホームズにリスペクトを払っているわけでこういうのは面白いですね。

非常に親切に、論理的にストーリーを追ってくれているので、あまり頭を悩ませる必要はありません。途中にコウモリを偏愛する博士なども出てきて、フリークステイストもそこそこあります。またロンドンの町並みが、正確ではないかも知れませんが雰囲気たっぷりに再現されているのも努力を評価したいところです。

人物関係としては、ワトソン博士の存在感が原作よりも強く、ときにホームズを叱咤激励するすがたはある意味頼もしくもあります。原作に忠実な作品だとついお間抜けすぎる人物として描かれるワトソンも、ホームズが小さいぼけをかましてくれるおかげで生き生きしている、ということかも。

長らくジェレミー・ブレットの偉大な功績に圧倒されてきたシャーロック・ホームズ界も、そろそろ20世紀仕様で、明るいヒーロー像として描かれてもいい頃なのかもしれません。