ちょっとした用事で10年ほど前に住んでいた町、杉並区の西永福に行きました。京王井の頭線も日曜日にはそこそこゆったりと座れたりすることがあるのですが、平日は会社に行くために満員電車に揺られているとそこそこハードで、立ちくらみを起こしたこともあったなぁ、などと懐かしく思いだしました。

駅前の商店街も、駅を出てすぐのところにあったはずの書店は面影もなく、中華料理屋だったところがなんかエスニック風の居酒屋みたいな作りに変わっていました。確か宮路社長の城南電気も駅を出て右手の方にあったはずですが、そっちには用がなかったので見そびれました。

踏み切りを渡って井の頭通りの方に向かう道は、舗装がずいぶんこじゃれた感じに変わっていました。角の薬屋はむかしのまま、他にも何軒か出来てたりして、なぜか短い通りに薬屋が3軒。ロッテリアみたいなバーガー屋が1軒あったはずですがもはや影も形もなく、ドトールが新しく出来ていました。ほかにも喫茶店はまったく違う小料理屋に変身したり、ずいぶん様変わりしたのですが、なぜか花屋、ふとんやなどの古典的なお店は昔のままのようです。地域の人たちの生活習慣に根ざすものはあまり変わらない、という事でしょうか。高千穂商科大学は、高千穂大学に名称が変わっていました。サミットは以前のまま。不二家レストランも健在でした。レンタルビデオはTSUTAYAとの勝ち目のない争いには参加せず消えてしまったようです。

それにしても、この辺の住宅街は全く変わった印象がありません。バブルもポストバブルも、まったくそのまま動ぜず、という感じで逆に感心してしまいました。新宿の辺りはもっとやぼったい開発を途中で投げ出したような、半端な新しさがあるのですが、杉並区のような所に一戸建てで住むような暮らしには、なにか見果てぬ平和さがあるような気がします。