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歌舞伎町のオールナイトで「シン・シティ」を見ました。渋谷駅に大きなポスターが貼ってあり、どれがミッキー・ロークだかわからなかったので。というのはウソで、他に特に見たいものがオールナイトではやってなかったのです。ファンタスティック・フォーも時間が合わなかったし。

で、全編モノクロだというのも知らなかったのですが、オムニバス形式だというのも知りませんでした。また、コミックスが原作だというのも知らなかったので、「アンブレイカブル」と微妙な「コミック」つながりになってしまったのですが、どちらかというと、原作の世界を知っておいた方がよかったかな、と後悔しました。もっと困ったことに、新宿ミラノは作品が始まっても階段の足下の明かりが消えないのです。完全な暗黒の中に浮かび上がってこその映像だと思う部分がたくさんあったので、損した気分です。

で、トータルで言うと、暴力疲れする映画です。その中で、ブルース・ウィリスだけは、相変わらずの勘違いヒーローぶりを発揮していて、これだけ悪意と暴力が支配する世界の中で自分だけの正義を貫き通すのですが、エンディングではその正義感も結局個人の自己満足でしかない、という限界をさらして終わるのです。実写を使いながら限りなくマンガに近く、リアリティのない世界なので、これは何かの比喩だろうかと思っても見たのですが、そう思うにはあまりにバカバカしく、しかもみんななかなか死なない。これも「アンブレイカブル」つながりですか。別にブルース・ウィリスが見たくて映画見てるわけじゃない、と叫びたくなる瞬間もときどきあったり。

それでもペニチオ・デル・トロの役はなかなかおいしかったり、意外なところでルトガー・ハウアーと再会できたり、「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッドがハリー・ポッターみたいな眼鏡の殺人鬼を演じていたり、どうみても中国人の剣術使いミホがいたり、きてれつな映画であることは確かです。

ゲスト・ディレクターっていうのは何なんでしょうね。