アメリカの宇宙開発の中心的存在である、NASAのトップ・グリフィン長官が、「スペースシャトル計画および宇宙ステーション建設は誤りだった」と認めてしまったようですな。いまも計画が進行中のプロジェクトについて、現役のトップがその存在意義を否定してしまうようなことをいうのは、常識では考えられないのでは、と思うのですが、そういうものでもないのでしょうか。すくなくとも現場の士気は相当下がるだろうし、積極的な意欲をプロジェクトにも感じる事ができなくなるでしょう。

ただ、確かにスペースシャトル計画は宇宙船の中で行われる、ちまちました実験など、スケール感に欠けるものが多く、人間が直接月に着陸するダイナミズムはとうの昔に消えてなくなってしまったのは確かでしょうな。

たぶんこの長官は自分の任期中には新しい月面着陸の事業には手をつけられないとおもって、ジェラシーからそういう事をもらしたのでしょうか。しかし組織のトップとはいえ、そういう方向性も自分では決められないものなんでしょうか。