
イントロはいい感じで、会場の盛りあがりも見えて、新ヴォーカルのポール・ロジャースをシルエットだけ見せて、壮年のフレ様をちょっとだけ連想させながら、少しずつ露出を増やしていって慣れさせる、というのはビデオクリップの戦略としては十分理解できます。
実際の所、ボール・ロジャースは声質こそフレディー・マーキュリーの代役にはならないものの、十分にクイーンのレパートリーを自分なりに消化してクイーンの曲としてプレゼントしていました。もっとも衝撃的だったのは途中に挟まったロジャー・テイラーの姿でした。もはや「あなたは病気してるでしょう」としか言えないくらいの怪物的な太りっぷり。ブライアン・メイの下あごがでていたり、おなかがぽこっとふくらんでいるのはまあ、認めましょう。ロジャーのあの太り方はちょっと異常です。不摂生なのか、持病なのか、見ているのが痛々しい。演奏そのものはまあ無難にこなしているように見えるのですが、この体で厳しいツアーをこなしていけるのかははなはだ疑問です。ショックであると同時に、健康が心配になるような映像でありました。摂生してください。