ちょっとビックリしたのが、昨日発覚した万引きイレブンに対する、世の中全般の空気。「万引きは犯罪だ」というのは正論にしても、校長のコメントとか、学校の発表に関して「甘すぎる」「重い処分を」「廃部に」と、学校を責める空気がかなり支配的だということです。

まあちょっと、お待ちになって。

「泥棒をしてはいけない」「万引きしちゃ駄目よ」とかいうことを教えるために、高校があるんでしょうか?あるいは、練習が終わった後に、「こいつら万引きしたりしないだろうか」と心配して放課後の彼らの様子を尾行するのが学校側の管理責任でしょうか?

そういうことの原因とか根は、もっともっと前に育ってしまっているんでしょう。お店も気の毒だし、処分も必要だと思うんですが、学校が処分をどうにかしたから決着がつく、としたらそれは周りの人々の感情に決着がつく、というだけの話ではないのかなぁ、とかえって憂鬱な気分になりました。

まあ、学校がそういう強い部活動には甘い顔をする、という現実があるにしても、です。

高校球児の不祥事も後を絶ちません。短絡的にエラーをしたからシバく、というのはもちろんいやなもんですが、もっと前の段階で根本的に大事なことを分かっていないこどもが多いから、シバかざるを得ないこともあるのかなぁ、とか先生にも同情したくなったりもします。

家庭だったり、近所だったりから放置されて、大したしつけも受けずに、大人のモラル、というものをちゃんと目撃せずに育つことの弊害というのがもっと大きくはないでしょうか。言葉で「あれしちゃ駄目、これしちゃ駄目」というのもありますが、もっと広い意味で「親の背中を見て」育っていれば、そんなに目茶苦茶なことにはならないように思うのですが。