最近山手線の中でやっているテレビコマーシャルの中にリモコンで回る液晶テレビ、というのがありますな。加藤あいさんがやってるあれなんですが、なんであんなふうにリモコンを使って回さないといけないのか、正直なところよく分からない人もいるのではないでしょうか。

テレビを見る場所なんて一度決まったらそんなに極端に動くものでもないし、最初に置き場所を決めればいいはずです。実際ブラウン管ならそれで済むのになぜ、わざわざお金をかけて回転機能を追加するのでしょうか?

それは液晶テレビの限界がそこにあるからです。

ノートパソコンのモニターを見てもお分かりだと思いますが、液晶モニターと言うのは本来非常に視野角の狭いモニターで、ちょっとずれるとてきめんに明るさや階調の見え方が変わってしまうのですな。だから、少し動いただけでも、その場所にあわせて最適の角度で見せてやらないと、黒方向の階調が浮いたりして、本来のきれいな画質には見えない。だからそれだけこまめに角度をあわせる必要があるんです。

しかし問題はそれだけではありません。
複数の人が違う角度から見るとき、どうしたらいいのでしょうか。

実はこれにはまだ決定的な解決策がないのです。明るさは大分改善されましたが、大画面でも大勢の視聴の場合は角度によって画質が変化する、それが液晶の最大の欠点なのです。

なので、画面が回るからといってすぐに喜んで買わずに、納得がいくまで現物をご覧になることをお勧めします。