小泉さんが使ったんですっかり有名になってしまいましたが、ガリレオが地動説を唱えたときに異端審問に引っかかって撤回せざるを得ないということになり「それでも地球は…」といったとされる説、実は史実としてはない、というのが定説だと研究者が主張しているらしいですな。
この場合小泉さんの使い方は相当荒っぽいというのは確かですな。「それでも…」というのは普遍的な真理を指すことなので有効ですが郵政を民営化するのが正しい、というのは普遍ではなく、選択の結果どちらかになる、ということに過ぎないので。
ただ、気になったのはそこではなくて、ぼくが子供のころ読んだ伝記では「それでも地球は回る」というセリフになっていて、改めて「それでも地球は動く」といわれるとあんまりかっこよくないなぁ、と思ったりして。まあ「地動説」の文字には合ってるんですが。
また、けちをつける研究者の方も、そういう事実はない、という文句のつけ方にはなんのしゃれっ気もなくて、逆に興ざめですな。そう言った、という記録は残っても、そう言わなかった、という記録は残りませんからな。仮に言ったとしても聞いた人がいなかったから残らなかっただけかも知れない。
これはどういうことかというと、「勝てば官軍」ということですな。
というのは嘘で、要するに「そうあって欲しかった」という後世の願望がいかに強かったか、という証拠なんですな。真理を追求する科学者たるもの、何者のチカラに屈することもなく、真理のために身をささげるべきだし、そうできるほど強くありたい。その後も異端審問に屈して自説を撤回した無数の科学者、哲学者、その他さまざまな人々がいたでしょうな。その無数の人々の声なき声が「それでも地球は回る」と言った、ということなんでしょう。
そして、後年になって結局ガリレオが正しかったことになった。だったらヒーローに祭り上げて真理の勝利の象徴にしてしまおう、ということで物語には尾ひれがつくものです。だからやっぱり勝てば官軍、なのかも。
この場合小泉さんの使い方は相当荒っぽいというのは確かですな。「それでも…」というのは普遍的な真理を指すことなので有効ですが郵政を民営化するのが正しい、というのは普遍ではなく、選択の結果どちらかになる、ということに過ぎないので。
ただ、気になったのはそこではなくて、ぼくが子供のころ読んだ伝記では「それでも地球は回る」というセリフになっていて、改めて「それでも地球は動く」といわれるとあんまりかっこよくないなぁ、と思ったりして。まあ「地動説」の文字には合ってるんですが。
また、けちをつける研究者の方も、そういう事実はない、という文句のつけ方にはなんのしゃれっ気もなくて、逆に興ざめですな。そう言った、という記録は残っても、そう言わなかった、という記録は残りませんからな。仮に言ったとしても聞いた人がいなかったから残らなかっただけかも知れない。
これはどういうことかというと、「勝てば官軍」ということですな。
というのは嘘で、要するに「そうあって欲しかった」という後世の願望がいかに強かったか、という証拠なんですな。真理を追求する科学者たるもの、何者のチカラに屈することもなく、真理のために身をささげるべきだし、そうできるほど強くありたい。その後も異端審問に屈して自説を撤回した無数の科学者、哲学者、その他さまざまな人々がいたでしょうな。その無数の人々の声なき声が「それでも地球は回る」と言った、ということなんでしょう。
そして、後年になって結局ガリレオが正しかったことになった。だったらヒーローに祭り上げて真理の勝利の象徴にしてしまおう、ということで物語には尾ひれがつくものです。だからやっぱり勝てば官軍、なのかも。