日航機事故から20年経ったということで、さまざまなニュースが出てきているが、ちょっと気になったことが。

当時の川上慶子さんの担当医が故人になったということで手記が発表されて記事にもなっていて、ある意味当時の生々しい証言として興味深い点もあるのだが、これ、当の川上慶子さんの許可をとって発表しているのだろうか?

こういうものは、被災者のプライバシーに最も注意を払わなければならない性質のものだと思っていて、だからこそ、最近の川上慶子さんの写真すら出さずにいろいろと配慮してきた訳ではないのか。ところが、今回発表されたその手記には、彼女が救出されてからの詳しい病状と、両親の死を告げる場面まで具体的に描写してある。これほどプライベートな性質の記事を、書いた本人は故人だからともかく、書かれている本人の許可をとらずに発表することは、常識だったらありえないだろうと思う。少なくとも自分が事故の当事者だったら勝手に書かれるのは嫌だ。聞かれても公表をオーケーする可能性は低いと思う。

記事の中にも故人と川上さんの交流は途絶えたとあるし、コメントは故人の妻だけからしか取っていないようだ。だから余計心配になる。読んで同じことを感じた人も多いだろうと思う。少なくとも、許可をとったならとったで、そう断ってもいいのと違いますか毎日新聞さん。