フジテレビも不祥事続きである。菊間アナウンサーといえばかつては朝のワイドショー番組で高いところから落下して腰骨を折って同情を買った、体当たり系アナウンサーである。それが携帯電話で少年タレントを飲み会に呼び出すご身分である。かと思えば海外での買春話をオンエアでご披露するアナウンサーもいる。別に聖人君子たれとは言うまい。放送局も人の集まりである。欲もあれば望みもある。だがそれを仕事に出すかどうかは別問題だ。

フジテレビは最も早くからアナウンサーのタレント化を進めた放送局だ。しかし芸能人をまねるのもしょせん上っ面の話である。表に出る放送の中の話と、プライベートはきっちり分けるのが芸能人である。それがわからぬのは芸人ぶりも中途半端で仕事も中途半端だからである。

とはいえ、一番不可解なのは、くだんの少年を預かる事務所である。放送局のアナウンサーは事情聴取を受けても、当の未成年をあずかる事務所はおとがめなしなのだろうか?タレントにはマネージャーがいて、スケジュール管理を行っているはずだが、未成年を預かる責任を所属事務所が免れるというのは聞いた事がない。しかも泥酔した揚げ句に、人の車を蹴って捕まったというではないか。まさにチンピラである。未成年を預かり、その程度の公衆道徳も指導できないで何の事務所だろう。フジテレビのアナウンサーの処分話はしょせん隠れみのに過ぎないのだろうか。