職場の新人のころによくつれられていったのがきっかけで、焼肉がなくては生きていけなくなってしまった。昔は上司がおごってくれたがいまや自分がおごる立場。全額もちなどすると身が持たないので、複数の先輩で少数の後輩におごるのが慣例化している。

最近はBSE騒動などで、いろいろと浮き沈みの激しかったこの業界だが、ようやく客足が戻りつつあるようだ。いちばん騒がれていたころでもどこ吹く風で通いつめていたが。どうせもう手遅れなんだし、と腹をくくっていたせいか。

個人的に最近はまっているのはタンスジ。これはタン塩の代わりに頼んでいるようなものなのだが、タン塩が高級感だしまくりなのに対して、素材は近い場所だが安く、噛み応えがあるところが麗しい。

狂牛病騒ぎで、注目されるようになって、個人的にもよく食べるのは豚トロ。これは脂が多いので、牛のつもりでほうっておくと目を離したスキに燃え上がってしまうことがある。焼き上がりすぐは、ちょっと石油っぽいにおいがするが、滴る脂を切ってレモン汁で食べるとよろしい。

肉ではもうずいぶんとカルビを食べていない。なぜならその代わりになる肉があるからだ。その名はハラミ。どうやら横隔膜なので正確には肉ではなくスジのようなものなのだが、脂分が非常に少なく健康によいらしい。これはいつも仕上げにタレで食べるようにしている。

野菜ではサンチュムンチという、野菜サラダがお勧めだ。ごま油の風味がさわやかで、暑い季節でもさっぱり食べられる。

これだけあれば、もう他に肉はいらないぐらいのお気に入りである。