仕事柄、子役を見ることも多いのだが、そういうときに改めて思うのは「親って大事だなぁ」と言うこと。親のしつけや趣味が何らかの形で確実に反映されるのが子供だから、それに応じて子供もケバかったり、純粋だったり、天然だったりする。さらには控え室での様子も人に聞いてみると、いかにもなステージママ(パパ)ぶりや、過保護ぶり、スタッフに対するものを言う態度など、オーディションにおける子供の様子と微妙に相似形をなしているように思える。

まあ、それでもオーディションに来るような子供は、いろんな意味で選別されてきているから、質問に対する受け答えがちゃんとできるし、待っている間もじっとしていられるし、世の中一般の子供を無作為抽出するよりははるかに人として扱える気がするし、仕事で付き合うのも格段に楽だ。

それに比べると、小学校の先生と言うのはきっと大変なんだろうな、と思う。教師になるモチベーションがある人も多いだろうから折り込み済みではあるのだろうけど、今の親のしつけなんて千差万別だろうし、教育に対する要求度がどんどん高まっているし、「それは家でちゃんとしつけをしてないからだろ!」って逆切れしたくなるシチュエーションはものすごく多いに違いない。クラスの子供を自分のチョイスでピックアップするわけにも行かないだろうし。

先日教室で自殺した先生がいたらしいが、そういう気持ちも少しは理解できるような気がする。その教室の子供たちの気持ちを考えない先生には教える資格がないとも思うけれど。