買ってしまった、「クイーン・ビデオクリップ集」第1弾。LD時代にも何度も買ったものだけど、やはりDVDで手に入ると思うと、つい手が伸びてしまった。
ブライアンもロジャーも、それなりに歳はとっているけれども、「昔の名前で出ています」状態。
別に小遣い稼ぎ、という訳ではないのだろうけど、彼らこういう機会には嬉々として顔を出して、昔話をなんのてらいもなくしてくれる。ジョン・ディーコンがフレディの死とともに一切公式の場に顔を出さなくなったのとは対照的だ。まあ、二人はいつまでたっても表にいたい人たち、ステージ・マンなのだろう。
いろんなクリップが映像的にもリマスター・リフレッシュされて最善の状態で聞けるのはなんといってもうれしい。クリップ集1・2には最後のアルバムINNUENDOからのクリップはほとんど入っていないのだけれども、それはそれで別な計画でもあるのだろう。いろんな曲のバージョン違いがあり、そのすべてを網羅してはいないのは残念だが仕方ないともいえる。
個人的には一番の圧巻だったのは彼らのレコーディングの秘密の一端を解き明かす「メイキングオブBohemian Rhapsody」。なんといってもあの伝説的なオペラパートを記録したマルチテープの現物が目の前にあるというのが大きい。丁寧に修復されハードディスク上にコピーされたものを聞きながらレコーディング現場の雰囲気をブライアンの語りが伝えてくれる。
印象的だったのは、ブライアンがフレディのピアノを評して、「ドラマーが弾いてるみたいなピアノ」というところ。頭の中に絶対的なテンポ感があって、弾いていて他のパートとずれたりすることのない演奏なのだそうで、クリックを聞きながらレコーディングをしたことはないらしい。フレディというとクラシック畑の勉強も結構していたのではという印象があったのでこういう話を聞くと全部独学だったのだ、とビックリする。自分でコピーしていた立場としては、あそこはこう弾いていたのか、というのがピアノ単体で聞いてはじめて分かったりして。大変興味深かった。
さらに、有名なオペラパートのコーラスや、後半のロックパートのヴォーカル部分の録り方にまで話は及び、「フレディには全部ぴったり正確に合わせて歌う技量があったにもかかわらず、微妙にずらした歌い方をすることでほしい効果を得ていた」などという証言も飛び出した。
これだけの大作なので、訳す方も大変だったと思うのだが、一つ、とても目立った誤訳があった。それはコーラスパートについて説明しているときに「bounceバウンス」という言葉が頻繁に出てくるのだが、これは本来レコーディングの技術用語で、トラック間を「ピンポン=やりくり」することで、実際にあるトラック数以上の声部を重ね録りすることなのだけど、このbounceを、対訳の人は「ハネてるね」と訳していた。なんとなく、グルーヴがある、程度のことだと思ったのかも知れない。失礼ながら爆笑した。
ブライアンもロジャーも、それなりに歳はとっているけれども、「昔の名前で出ています」状態。
別に小遣い稼ぎ、という訳ではないのだろうけど、彼らこういう機会には嬉々として顔を出して、昔話をなんのてらいもなくしてくれる。ジョン・ディーコンがフレディの死とともに一切公式の場に顔を出さなくなったのとは対照的だ。まあ、二人はいつまでたっても表にいたい人たち、ステージ・マンなのだろう。
いろんなクリップが映像的にもリマスター・リフレッシュされて最善の状態で聞けるのはなんといってもうれしい。クリップ集1・2には最後のアルバムINNUENDOからのクリップはほとんど入っていないのだけれども、それはそれで別な計画でもあるのだろう。いろんな曲のバージョン違いがあり、そのすべてを網羅してはいないのは残念だが仕方ないともいえる。
個人的には一番の圧巻だったのは彼らのレコーディングの秘密の一端を解き明かす「メイキングオブBohemian Rhapsody」。なんといってもあの伝説的なオペラパートを記録したマルチテープの現物が目の前にあるというのが大きい。丁寧に修復されハードディスク上にコピーされたものを聞きながらレコーディング現場の雰囲気をブライアンの語りが伝えてくれる。
印象的だったのは、ブライアンがフレディのピアノを評して、「ドラマーが弾いてるみたいなピアノ」というところ。頭の中に絶対的なテンポ感があって、弾いていて他のパートとずれたりすることのない演奏なのだそうで、クリックを聞きながらレコーディングをしたことはないらしい。フレディというとクラシック畑の勉強も結構していたのではという印象があったのでこういう話を聞くと全部独学だったのだ、とビックリする。自分でコピーしていた立場としては、あそこはこう弾いていたのか、というのがピアノ単体で聞いてはじめて分かったりして。大変興味深かった。
さらに、有名なオペラパートのコーラスや、後半のロックパートのヴォーカル部分の録り方にまで話は及び、「フレディには全部ぴったり正確に合わせて歌う技量があったにもかかわらず、微妙にずらした歌い方をすることでほしい効果を得ていた」などという証言も飛び出した。
これだけの大作なので、訳す方も大変だったと思うのだが、一つ、とても目立った誤訳があった。それはコーラスパートについて説明しているときに「bounceバウンス」という言葉が頻繁に出てくるのだが、これは本来レコーディングの技術用語で、トラック間を「ピンポン=やりくり」することで、実際にあるトラック数以上の声部を重ね録りすることなのだけど、このbounceを、対訳の人は「ハネてるね」と訳していた。なんとなく、グルーヴがある、程度のことだと思ったのかも知れない。失礼ながら爆笑した。