【TAWの長所と短所】
TAWの分析(ヒプノ)は、十分に使えます。

これが最も役に立つが故に、TAWの根底を支えていると言っても過言ではありません。

しかし、全て自分に原因があるという拠り所も、意識(認知)の観点に立てば正しいのですが、解釈が一般的な心理学とは異なり、あまりに曖昧な部分が多いと思います。


アドラー心理学とはこの部分で一線を画します。


TAWは、根拠無き飛躍が多すぎ、実用となる部分の有益性を阻害します。(過ぎたるは及ばざるが如し)

不要な部分を取り除けば、心理セラピーに活用は出来ます。


意識の解釈のポイントは、意識に登場する人物は、全て自分自身であるという前提に立つとセラピストの分析が飛躍的に説得力を持ちます。(セラピーに長けていれば当たり前なのですが。)

どのポジションにいるかを見極めると、その人の優位人格が明確になります。

ヒプノを通じて、自分(人)の思考パターンや信じ込みなどが浮き彫りになります。


TAWは、自分を知ると言う点で満足度は高いでしょう。


自分で、意識の仕組みや心理状態を知りたい方にはお勧めです。セラピストを目指す方にはよいでしょう。特に、原因分析に比重を置き、気づきを促し変化させるセラピスト向けです。


しかし、原因分析はさておき、問題解決を主軸にするM・エリクソン的なセラピーの深さを求めるのであれば、物足りないでしょう。(多くの分析系セラピストは、問題解決に対して万能性を謳いますがそれは井の中の蛙です。)



彼女の誘導瞑想による原因分析のセラピーは非凡だと思います。

TAWを受講されるのであれば、宮崎なぎさ氏自身が講義する時がお勧めです。



後半の最も宮崎なぎさ氏が主張したいTAW理論については、私の経験から言って役に立ちません。(解釈として面白い部分でもありますが、実用的ではありません。宮崎なぎさ氏の家族に基づくトラウマ話が上級の最後の落ちにあります。テキストに載っているのではないため、いつもではないかもしれません。彼女は上級のクライマックスだと思っていたようですが・・・。)


特に上級などで、喜んでいたのは、家族関係のトラブル(トラウマ)があった方だと記憶しています。

相手に対する認識が大きく変われば当然ですね。


家族関係が良好な人たちは特別な感慨もなかったと思います。(私もその一人でしたが)



最終章は、半日で終わるような内容で内容は薄いです。



個人的には、前半の誘導瞑想と心理分析(インナーチャイルドセラピー)の部分のみが良いのですが、それであれば、他のセラピスト養成セミナーでも良いかも知れません。


美容瞑想は、フォーカシング、イメージセラピーに誘導瞑想を掛け合わせたものです。


LDPは、多少学習すると解りますが、ヒプノ、NLP系、その他セラピーでも似たような技法が登場しますが、唯一セルフセラピーのメソッドとして役立てることが可能です。



(つづく)