先日、セルフセラピーで修正を行いました。


「自分だけ・・・」


というキーワードに違和感(不一致)を感じたからです。



「自分だけ」という言葉を繰り返しながら、しばらく目を閉じていると、小学校6年生のときのイメージが浮かんできました。


当時の担任の先生は、最も嫌いな先生だったのですが、事ある毎に私を名指して面白おかしくみんなの前でちゃかす先生でした。


例えば、小学校2年の時(小学校1、2年も同じ先生だった)に、私は包丁で左手を切り、9針ほど縫ったのですが「左手にリンゴを乗せて、包丁で切れば、手が切れるのは当たり前だ!」と古い話を持ち出しては、幾度となく話をする先生でした。



忘れていた光景ですが、目の前に浮かびはじめました。


そのまま波動を味わいながら、過去の記憶を遡っていると、祖母の顔が浮かんできました。



私の兄弟は、初孫である二つ違いの私の兄と私と六つ下の妹の3人でした。


祖母は初孫である兄に対しては、大変な可愛がりようでした。


また、自分の子供が全て男であったため、妹はへの対応もまた格別でした。



祖母は、旅行が好きだったのですが、兄に対しては一泊、二泊は当たり前でも私の場合は日帰り時に連れて行く程度でした。


私は、祖母のことが大好きだったので、なんだか寂しい想いがあったにも関わらず、口には出しませんでした。


そんな記憶がふつふつと蘇り、次第に怒りがこみ上げてきました。


その次には、「俺だけ我慢」というフレーズが浮かび上がりました。



はじめに、引っかかっていた「自分だけ・・・」の次のキーワードは「我慢」でした。


大好きな祖母を責めたり、怒ったり、文句を言うのは、ご法度であるという信じ込みで、抑圧したエネルギーが蓄積されたままになっていました。


先ほどの先生についても、先生に何を言われても、我慢しなければならないという信じ込みがあった訳です。



「自分だけ・・・」というキーワードを聞いたときに、その心理的なエネルギーが反応し、違和感を私に教えてくれたのですが、既に記憶は失われ、気分、感覚というエネルギーになっていました。


この状態を再度イメージという記憶(右脳記憶)に戻し、キーワードという言葉(左脳記憶)まで戻したのが、このセルフセラピーの流れでした。



「自分だけ我慢」というキーワードが分かってしまえば、その「怒り」のエネルギーを放出させます。


おおよそ、10分~15分ぐらいだったでしょうか。(キーワードのみで解放が起こるときもあれば、数分で終了まで様々です。エネルギーの蓄積具合で状況は変わります。)




さて、エネルギーの解放が一通り終わると、新たな記憶が蘇りったり、記憶の意味づけが異なってきます。


小学校6年のときの担任に対しては、


「そういえば、他の生徒も散々揚げ足を取られていたな・・・そういう先生だったんだ。」



祖母に対しては、


「好きな孫を自分のお金で連れて行くんだから、当たり前か・・・私もお気に入りの部下とお酒を呑みに行くし、今では同じことをしているし・・・」



とこんな具合です。


そして、


「自分だけ・・・」


「自分だけ我慢」


というキーワードに対しての違和感は喪失します。
(キーワードに付随する情動の変化ありなしで判断可能)


ネガティブなエピソード記憶は、単なる記憶となり、歪曲化された記憶はニュートラル化し、意味記憶へと昇華します。


抑圧したエネルギーを放出すると、体に変化が現れます。


ネガティブな心理的エネルギーを溜め込むためには、筋肉を緊張させ溜め込む必要があります。


こういった解放を行うと、体がスッキリします。


つまるところ、ネガティブなエネルギーは、体に無用な緊張を生み(交感神経優位)、エネルギーを浪費させ、骨格の歪みに繋がり、疾病等の遠因になります。


なんだか、何もやっていないのに、疲れるとか、眠った気がしない、以前に比べてやる気がでないなど、思い当たることがあれば要注意です。



このような修正は、必ずしも記憶を蘇らせる必要はなく、抑圧したエネルギーをそのままターゲットにし、解放することで、同じ効果をもたらすことが可能です。(これは以前に書きました。)


いろんな技法を試し、身につけたいという思いがあり様々な技法で解放しています。




たまに上記のようなカウンセリングしていると、「新たな行動プログラム(新たな選択)が必要ではないでしょうか?」


という質問を受けることがあります。


そこそこの社会人経験があり、人付き合いをこなして来た人であれば、大人としての知識があり、問題ないことが殆どです。
(引きこもり、他人との係わり合いが希薄な人など世間離れした人は難しいかも知れません。もし、上記以外で明確な答えが見つからない場合は、解放すべきエネルギーが残っている可能性があります。)


エネルギーの解放を行わないで対応する場合、セラピーの中で、新たな選択を注入してやる必要がありますが、初めにエネルギーの解放を行えば脳が的確なプログラムを提供するのです。


もっと簡単に言えば、エネルギーの解放と共に、インナーチャイルド、アダルトチルドレンは消滅します。



私もそうでしたが、この辺の感覚は、読むだけ(知識)では理解できないかも知れません。


その理由は、多くの心理セラピーは、大脳新皮質からのアプローチが多く、間脳や大脳辺縁系に直接働きかける手法が確立されていないためです。



実は、驚くことに、宗教や武術など古典的な逸話や教義、儀式の中には、脳幹や大脳辺縁系を利用して修正する技があり、特に新皮質と辺縁系、脳幹を統合、調和する手法を提供していることが珍しくありません。


東洋の教義は、政治と密接に関わっていた歴史があるためか、願望実現に通じる道も記されており、意識、心、医療のみならず、人の本質を養う技法が多いのです。


密教、易など陰陽論は、願望成就などをモチーフにしています。


ルック・イーストという感じでしょうか?


そういった教義の中から面白そうなものを活用し始めています。


目処が付けば、紹介したいと思います。