図書館で、某有名セラピストの本が目に留まりました。


「心のブレーキの外し方」


というタイトルで、何千人ものセラピーをこなしたという方で、その筋では有名人のようです。



書いてある内容は、


やる気がでない場合、何でも簡単なことから始め小さな成功体験を積み上げることで、加速を付け、最終的には、目標を達成するというものです。


何でも、「現状維持メカニズム」というものが人間には存在し、それが心のブレーキの正体だそうです。


この現状維持メカニズムを無理なく変えて行く方法が、小さな成功体験を積み上げることだとか。



脳のメカニズムを書いた本には、小さな成功体験を積み上げて、脳内ホルモンを活性化し、「やる気」を感化する話はよく書かれているため、そういうことを書きたかったのかも知れません。


唯、脳科学者が書くのであれば、「なるほど!」と思うのですが、セラピストが書いたということであれば、「??」というのが、率直な感想でした。




やる気が出ないとすれば、確かに心理的なブレーキ(ブロック)があるのですが、セラピストであれば、このブロックに焦点を当てて、処方するのがスジではないかと思ったわけです。


自己啓発的な「やる気!」「元気!」「達成する!」というような方法を否定しているのではなく、これが心理セラピーなのだろうかとう疑問です。


心理セラピーの部分が抜け落ち、自己啓発にいきなり走っている様な内容でした。
(若しかするとこの人は、心理セラピストではなく、自己啓発家になったのかも??)



まず、小さな成功体験を積み上げることについて、私は異論はありません。



その前に、すべきことがあると思うのです。



それは、


「やる気がでない!」


つまり、


「やりたくない!」


ということをまず、自分自身が認めるべきではないでしょうか?


もし、このブログを読んでいる方で、同じような想いがあるのであれば、まず自分の中の「やりたくない!」ということを率直に認め、今、取り掛かろうとしている目標をイメージしながら、「やりたくない!」と心の底から、声を出して言ってみて欲しいと思います。


もし、声に出すことにためらいがあるのであれば、心の中で「やりたくない!」と何度も言って見てください。
(ポイントは、心から素直になってネガティブな想いを認めることです。)


ふつふつと怒り(感情)が増してくるかも知れませんし、気持ちが悪くなる人もいると思いますが、そのまま続けます。(けっしてこの感覚から逃げないこと!!)



きっと、自分の体に変化を感じることでしょう。(体に意識を向けてください)


今までとは異なる感覚が目覚めるのを意識してみてください。



ブレーキ(ブロック)があるのであれば、それは自分の中の声なのです。


まず、それを認識し、受け止めることから始めます。



偽りは「毒」です。


自分を欺けるはずはありません。



私もそうでしたが、自分が自分を騙しているという感覚を見失っているとき、この発想ができませんでした。


まず、ブロックを受け容れます。


その感覚を増幅(強く大げさに感じる)し、徹底的に感じ尽くします。
(これは一例でPOPの方法です。別の修正方もありますが錯綜するため割愛します。)


その感覚を認めていく内に、すっきりする人も居れば、過去に帰り、その感覚を覚えた時の情景が浮かぶ人がいるかも知れません。


または、気になる人やモノがイメージに中で見えてくるかも知れません。



徹底的に感じつくせば、エネルギーは浄化し、まったくやる気がでなかった事でも以前よりは、苦痛を感じなくなっていることでしょう。


ネガティブな気持ち(ブロック)を受け容れることとは、こういうことです。
(一度ならず、ブロックが残っているのであれば時間を置いて何度でも繰り返します。)



幾らアファメーションをやっても、ブロックを受け容れないで対処してもネガティブなエネルギーを増幅し、やがて破綻します。



人から与えられた目標は、「しんどい」「やりたくない」と思えるのは当然です。


その当然を認めることから始めることで、ちょっとしたパラダイムが生まれるかも知れません。



自分の深い意識をケアできるのは、自分しか居ません。


これは序の口です。


どうぞ、自らの心の声を聴いてあげてください。


それが出来るのは、あなただけです。