「自己実現に夢中になる人で満ち溢れた世界をつくる」

そして、

「自分らしく生きる人で満ち溢れた社会をつくる」

その結果、

「自己実現した人にしか見られない風景を誰でも見られる世界をつくる」

そんなビジョンを掲げる

「未来価値創造パートナー」の渡邉敦です

こんにちは。

 

今日は全部やろうとする人ほど成果から遠ざかる」といった話です。

 

●職場の人間関係が悪化、解決する「3つのポイント」

まず大前提として、職場の人間関係は、単なる「気が合う・合わない」といったレベルの話で済むものではありません。組織において最も重要なのは「インフォーマルネットワーク(非公式なつながり)」です。

 

 

インフォーマルネットワークとは、日常のちょっとした雑談、報告・連絡・相談のスムーズさ、あるいは「困ったときはお互い様」という助け合いの雰囲気など、目には見えない信頼関係の網の目を指します。

 

これに対し、フォーマルなネットワークとは、組織図によって明示されている「私は○○チームの所属で、上司は○○さん」といった指揮命令系統がはっきりしている関係です。

 

しかし、組織はフォーマルネットワークだけで円滑に回るわけではありません。

 

例えば、上司から指示を受けたとき、フォーマルな指揮命令系統の上では「言うことを聞く」のが当然です。でも、その上司とのインフォーマルな信頼関係が築けていなければ、「最低限言われたことしかやりたくない」と思うかもしれません。

 

逆に、信頼関係があれば「この上司の期待に応えたいから、指示以上のことをやろう」と思うかもしれません。これは上司部下という縦のラインだけでなく、同僚同士の横のラインでも同じです。

 

このインフォーマルネットワークが機能していないと、まず、誰にも助けてもらえません。ちょっとしたミスをしても誰にも相談できず、それがやがて大きなトラブルに発展したり、一人で業務を抱え込んでしまったりします。

 

次に、情報が回ってこなくなります。仕事で成果を出すためには、いかに重要な情報に早く触れられるか、つまり情報の「量」と「速さ」が極めて重要です。インフォーマルな関係が希薄な場合、この重要な情報が自分まで回ってこず、結果として判断を誤ったり、対応が後手に回ったりして、評価を下げてしまうことにもつながります。

 

そして何より、私たちは1日の大半を職場で過ごします。その長い時間の中で孤立感を感じ続けるのは、精神衛生上よくありません。モチベーションは低下し、「会社に居づらい」「仕事に行く足取りが重い」といった状態に陥ってしまいます。

 

つまり、人間関係の悪化や希薄化は、個人の問題に留まらず、チーム全体の生産性を直接的に引き下げる、重大な「組織の問題」なのです。

 

●人間関係が悪化したとき「一流」はどう対応する?

では、この重要な人間関係が実際に悪化してしまったとき、どのような対応を取るべきでしょうか。一流の人の対応には、大きく3つのポイントがあります。

 

●ポイント1 メタ認知(相手の文脈を想像)できる

人間関係がこじれるときには、必ず「きっかけ」があります。その多くは、相手の何気ない発言や態度です。

 

例えば、会議で何かを提案したときに「いや、それ、今やるタイミングじゃないでしょう」と冷たく返されたり、業務の確認をしたときに「そんなのはあなたの仕事でしょう」と突き放されたりする。

 

こんなとき、私たちはカチンときたり、ムカっとしたりします。「この人は自分本位だ」「なんて攻撃的なんだ」と感じてしまったとしてもそれは自然なことです。

 

ただし、ここから後の対応が、一流の人と二流の分かれ目になります。

 

二流の人は、自分の事情や「カチンときた」という感情だけで物事を判断します。「あの言い方は許せない」「絶対におかしい」と一方的な解釈に傾き、認知が歪んだまま訂正することができません。これが一番の問題です。

 

一方、一流の人は、ここで「メタ認知」を働かせます。自分の感情だけで判断せず、「あの人はなぜあんな発言をしたのだろう」と、相手の発言の裏にある経緯や背景、意図といった「文脈(コンテキスト)」を想像するのです。

 

もしかしたら、相手は他の業務トラブルで余裕がなかったのかもしれません。あるいは、過去に似たような仕事で失敗した経験があり、慎重になっていたのかもしれません。単に、様々な苛立ちが溜まっていただけかもしれません。

 

多くの場合、相手はあなたを傷つけようという「悪意」を持って発言しているわけではありません。一流の人は、相手が見ている景色を想像する力を使って、相手の「文脈」を理解しようとします。それはその人との信頼関係をつなごうとする意思でもあります。

 

そして、信頼関係の土台は、突き詰めれば「相互理解」です。

 

お互いのことを知る、つまり、その人の文脈や過去の歴史を知ることです。この人はこのような環境で育ち、このような経験をしてきたから、物事をこう捉える傾向があるといった背景を知れば、その人の発言に対しても少し優しくなれるはずです。

 

逆に、相互理解がないと、「あいつは俺のことが嫌いだから、あんな言い方をするんだ」という以上の解釈ができなくなります。

 

●ポイント2対話の糸口を「自分から」「早めに」作る

関係がこじれた後、どう行動するか。ここでも明確な差が出ます。

 

二流の人は、「私を不快にさせた相手が悪いのだから、相手が謝ってくるまで私からは絶対に話しかけない」と考えがちです。あるいは、面倒事を避けるために、相手と距離を置き、関わらないようにします。ですが、これでは状況は一切前に進みません。関係はこじれたまま放置され、修復はどんどん難しくなっていきます。

 

一流の人は、対話の糸口を「自分から」作ります。「○○さん、少しお時間いただけますか。この間の件で、自分なりに少し整理したいことがありまして」と、関係修復のための一歩を自ら踏み出すのです。

 

時間は、物事を解決してくれる薬でもありますが、一度悪いサイクルに入ってしまうと、時間が経てば経つほど悪化し、関係をやり直せなくなることも多いものです。だからこそ、一流の人は「早めに」対話の場を作り、悪化のサイクルを断ち切ろうとします。

 

●ポイント3対話では「私(アイメッセージ)」を主語にする

対話の機会が得られたとして、そこで何を話すかが最後の分かれ道です。

 

二流の人は、「あなた(ユーメッセージ)」を主語にして相手を攻撃してしまいます。「あなたのあの言い方が悪かった」「あなたは本当に無神経だ」「あなたの発言はおかしい」と。

 

しかし、人は否定されたり攻撃されたりすると、必ず「防衛反応」が起動します。抵抗的になり、心を閉ざしてしまいます。これでは対話になりません。「いや、私はそんなつもりで言っていない」と相手も否定できてしまうからです。

 

一流の人は、主語を「私(アイメッセージ)」にして伝えます。ネガティブなことを伝えるにしても、「あのミーティングでの発言に、私は少し戸惑ってしまって」「あのとき、私は自分が責められているように感じてしまったんです」と、「私」がどう感じたかを伝えるのです。

 

自分がどう感じたかという事実は、相手も否定しようがありません。だからこそ、相手は「そう感じさせてしまったのか」と受け止めることができ、そこから建設的な対話が続いていくのです。

 

●関係悪化を防ぐ「予防策」とは

ここまで、人間関係が悪化したときの対応をお話ししましたが、もちろん悪化させないに越したことはありません。

 

そのための予防策は、ポイント1でも触れた「相互理解」を日頃から深めておくことです。これはインフォーマルネットワークの構築や維持とも深く関わります。

 

そのために有効な方法が2つあります。

 

1つは、「タッチポイント(接触頻度)を増やす」ことです。これは「単純接触効果」と呼ばれる心理効果で、人は接触する回数が多いほど、その相手に好意を持ちやすくなります。

 

重要なのは、一緒に過ごす時間の「総量」ではなく「頻度」です。

 

例えば、同じ3時間であっても、1回3時間の飲み会をするよりも、1日15分を12日間(合計3時間)続けたほうが、関係構築には効果的なのです。日頃から挨拶をしっかりする、ちょっとした雑談の場を持つといった小さな積み重ねが、インフォーマルネットワークを強固にします。

 

もう一つは、「自己開示から始める」ことです。相互理解のためには、相手を知る必要がありますが、「あなたのことを教えてください」と急に根掘り葉掘り聞かれても、人は心を開きません。

 

まず自分が相手を理解したいと思うのと同じ深さまで、自分をさらけ出す必要があります。ただ、それも、いきなり長広舌の「自分語り」をしてしまうと、ただの一方的で悪い印象を持たれてしまうので、段階を踏む必要があります。

 

職場の人間関係は、一度こじれると修復に多大なエネルギーを要します。ぜひ、日頃からの「相互理解」という予防策を大切にしつつ、万が一こじれてしまった場合は、「あいつが嫌いだ」ではなく、「メタ認知」「自分からの対話」「アイメッセージ」という一流の人が採る方法を試してみてください(ここまで)。

 

この記事の冒頭にあった「インフォーマルネットワーク」というのは会社では重要視されています。俗にいう「根回し」というやつです。正式な議論の場よりも本音で話せるこの非公式の場の方がむしろ大事だ、とされています。

 

根回しをしっかりと行えば、公の場が紛糾したりしないため、効率的であり、効果的だという理屈です。ここからはそんな話から導かれる法則について書いてみます。

 

●会議のムダをなくす一手がある

世の中には、「パワーポイントでつくった会議資料は禁止」という会社があります。パワーポイントで資料をつくると、中身よりもデザインに何倍も時間がかかるからです。見てくれだけが立派で、中身がスカスカだったりすることも。時間のムダとしか言いようがありません。

 

会議で大変なのは資料の準備です。重箱の隅をつつく上役がいたら、どんな質問や指摘にも耐えられるよう、補足説明の資料をたっぷり用意しておかなければなりません。ところが、ほとんどは使われず、お蔵入りとなります。

 

会議の時間にしても、実際に議論している時間はわずかです。大半は、くどくどと資料を説明するか、「○○はどうなった?」「誰が言っているんだ」といった情報共有の時間だったりします。

 

しかも、本当に大切な話し合いは、非公式に行われることが少なくありません。「みんなで決めた」というアリバイをつくるのに多大な時間が費やすことになります。

 

要領よく仕事をするのに最も大切なのは、重要なものに力を注ぎ、重要でないものは手を抜くことです。それができてはじめて、物事を効率的に処理できます。あらゆる面において「選択と集中」が求められています。

 

●TQMと共に広がったパレートの法則

経済学者V・パレートは、多くの社会現象において「結果の80%が重要な20%によって生み出されている」ことに気づきました。

 

この原理を一躍有名にしたのが、総合的品質管理(TQM)で有名な経営コンサルタントのJ・ジュランです。「パレートの法則」と名づけて広く世の中に紹介しました。

 

上位20%のヒット商品で、会社の利益の80%をカバーしている、とも言われています。その他にも、全体の80%の販売を20%のセールスマンが担っている、顧客からのクレームの80%を20%の顧客が占めている、製品不良の80%は20%の部品から起こっている、などなど。ビジネスの至るところでパレートの法則が働いています。

 

さらに、つき合いの80%は20%の人で占めている、一日の時間の80%は20%の活動に費やしている、稼いだお金の80%は20%の事柄に費やしている、といったように日常生活でも見られます。こんな風に幅広く応用できるところが、パレートの法則の魅力です。

 

●どうでもよいことは、どうにかなる

重要な20%から全体の80%が生み出されているとしたら、そこに資源を集中するのが効率的です。そうしないと貴重な時間を有効に活用できません。

 

残りの20%は切り捨てるか、他の人に任せるのが賢明です。少なくとも、優先順位を下げて、時間が余れば手をつける、という程度にすべきでしょう。

 

パレートの法則を活用する秘訣は、「100%完全を目指さない」ことです。すべてを完璧にこなすことなんて不可能。そんなことをやっていると、貧乏暇なしになり、いくら時間があっても足りません。

 

「物事は80%で十分」「どうでもいいことは、どうにかなる」という気持ちを持たないと、肝心なことができなくなります。それは悪いことではなく、本来すべきことに集中するために必要な習慣だと割り切るようにしましょう。

 

●過度に集中すると足をすくわれる

こんな話をすると、「効率が悪いからといって残りを切り捨てることはできない」と言う方がいます。いえいえ、切り捨てをお勧めしているのではなく、優先順位の話をしているだけです。余裕があれば、残りにも精いっぱいのエネルギーを注いでもらって構いません。

 

たとえば、大口のお得意様が大切だからといって、そこばかりに時間を費やしていると、次の新しいお得意様が開拓できなくなります。お得意様が心変わりをしたときに、大きな痛手を負うことにもなります。大口でなくても、売り上げ以外の部分で貢献をしてくれていることもあります。

 

世の中は常に変化しており、何が起こるか分かりません。新たな成長やリスクヘッジのために残りがある、といっても過言ではありません。そのための活動であれば、緊急度は低くても重要度は高いと言うべきでしょう。

 

あるいは、発想を転換して、「効率の悪いほうに集中する」といった作戦もありえます。ネット販売の分野では、売り上げへの貢献度が低い下位の商品を丹念にかき集めることで、全体の50%の売り上げを達成している企業があります。「ロングテール」と呼ばれる戦略です。

 

それに、細かいところにとことんこだわり、100%の完成度を目指して努力する、というやり方を強みにすることもできます。まさに「神は細部に宿る」です。パレートの法則はあくまでも法則にすぎず、それをどう活用するかは自分次第であることを忘れないようにしましょう。

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

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