親切を積み重ること以外に、信頼を貯めていく手段としては、お互いに感謝や励ましを伝え合うことだと思っています。
「いつもありがとう」
「選ばれたなんてすごい」
「頑張って良かったね」
「優しさ染みるわ〜」
「おめでとうございます」

伝えなくてもわかるだろうは親しき仲にも通用しないので、一粒残らず伝え切ったほうがお互いに満たされます。

子どもたちに言葉で伝えることや信頼を貯めることの大切さを浸透させていくために、信頼を見える化する方法を考えました。

それがメッセージカードを贈り合う『POSSIBLE』というシステムです。

不可能(Impossible)なことでも、たった1つのきっかけ(‘)で、できるようになる(I‘mpossible)という想いを込めて『POSSIBLE』としました。

POSSIBLEは、贈り手となる自分の名前、受け手となる相手の名前を書き、そこに一言添えて完成です。
1、2分で書くことができます。

一言添える内容は「ありがとう」や「おめでとう」など、感謝の気持ちを表す内容がよいです。
受け取った人が、体温を感じられるような温かいメッセージカードに仕上げられるとベストです。

一体どんな人にPOSSIBLEが集まる人のでしょう?
きっとクラスの人気者だったり、リーダー的な人だったり目立つ人に集まりそうですよね?
ところが、実際POSSIBLEを贈り合ってみると、そうならなかったのです。

普段は目立たなくても、おっちょこちょいでも、いつも皆に助けてもらっている子にPOSSIBLEが集まったのです。
逆に人気者や目立つ子には集まらなかったのです。

いつも皆に助けてもらっている子は、皆に「ありがとう」POSSIBLEをたくさん贈っていました。
「迷惑掛けてごめんね。フォローしてくれてありがとう。」
「手伝ってくれて助かりました。ありがとう。」

POSSIBLEを贈ると、POSSIBLEが返ってくるのです。
「こちらこそいつも声を掛けてくれてありがとう」
「◯◯さんの笑顔にいつも救われています」

この結果は、自分から感謝の気持ちを表して、自分からPOSSIBLEを贈る人に、POSSIBLEが集まることを意味しています。
POSSIBLEで信頼を見える化した結果、魅力的な人は皆、自分からアクションを起こす人でした。

POSSIBLEに限らず、私たちの日常も同じです。
自分からあいさつをするから返ってくる。
自分から「おめでとう」と言うから相手も祝ってくれる。
やっぱり自分の魅力を引き立てるのはアクションだったのです。

大学講義7日目②限目より