佐賀では周囲に学習塾がなく、地方の教育格差を体感してきました。具体的には、都心と比べ教育のオプションが少ない事です。都心では、志望校に合格した先輩のメンターをつけ、塾は選び放題。しかし、地方は違います。過去の自分と同じ悩みや孤独感を感じている後輩に対して、家庭教師として貢献したいと考えました。そこで、母校の生徒に対する卒業生のオンライン家庭教師サービス業「稲義塾」を中高の同級生と2人で起業しました。地方の生徒を対象に事業を拡大することで、早稲田佐賀のみならず、全国の地方生徒の教育機会を改善できると考え、全国の私立約600校に電話で進路相談会開催を提案し、私立富士見高等学校の生徒と座談会を行いました。生徒、保護者合わせ計200人と交流し、受験勉強に関する悩みや進路の相談で盛り上がりましたが、入塾した生徒はいませんでした。

 早稲田佐賀以外の生徒の集客に苦戦している中、担当している早稲田佐賀の生徒の合格が決まりました。生徒の進学実績が決まった時は自然と涙が流れました。自分が生徒の人生に貢献できた事を実感できた瞬間でした。それを機に、卒業生である利点を唯一活かせる早稲田佐賀に限定し集客を再開しました。現在も泥臭く、早稲田佐賀の生徒に対してオンライン家庭教師事業を続けています。