気が先行して、体の中の水や血液が動かされます。

したがって、水を動かすときも血液を動かすときも、気で行います。

 

気と水、血液の鬱滞しやすい体の場所を示すと、こんな感じです。

気は、軽いので、上(頭など)に上がりやすいです。

水は、消化器(主に胃)や、その上の臓器に水を含みやすい。

血液は、重いので、血液でできている臓器や、下腹のあたりに滞りやすいです。

 

先回、打撲などの外傷による内出血で、血液が余分になることがあります、と書きました。

こんな場合は、お加持で体を探ってみると、下腹のあたりがすっきりしていないことが多いです。これは打撲に限らず、骨折にも言えることです。

 

漢方薬には、「治打撲一方(じだぼくいっぽう)」というものがあります。

血流を良くして内出血を早く引くと、患部の治りがとても早くなります。

ただ、その時の気が足りないと、血流を良くするこの漢方薬が消化器にこたえることがあります。

そんな時は、お加持では気をめぐらせて、それによって血流も良くなることを期待することになります。

 

気が足りているけれど、漢方薬を飲まないという場合には、下腹の滞りを取るようにお加持を入れましょう。

最初に行うのは、大腸の内面の壁をなでること。大腸をイメージして、内壁を本人の右側から左側に、のの字を書くようにゆっくりなでていってください。

人の体は、大腸を通って悪いものを体の外に出します。その働きを高めるのです。

お通じの色が、時に黒っぽいと感じたことはありませんか?こんな時は、自分の中の余分になった血液をお通じの中に出しています。