高校一年生の少年が母親と祖母を殺害した事件が横浜市戸塚区で起こりました。


報道によれば、学校の勉強を巡って口論からかっとなって殺害したとのことです。



(平成25年版 犯罪白書) 


殺人事件は、警察庁の統計(検挙数)によると、戦後は減少し続け、1990年代以降は


1100〜1250件横ばい、2009年以降はさらに減って1000件程度となっています。


 しかし、親子、兄弟、配偶者同士など「親族間」の殺人に目を転じると、事情は異なります。2003年までの過去25年、親族間の殺人は検挙件数全体の40%前後で推移してきましたが、2004年に45.5%に上昇しています。2012年、2013年には53.5%まで増加しています


 また、近年は青少年の親族殺しが目立ちます。私の取材した中でも、親殺しの案件が幾つかみられます。このような家庭に幾つかの共通点がみられます。それは、今まで書いた本に掲載しております。多分、今回の事件もその共通点にあると推測されます。


 ただ、昨今は、家族内で、対立はもちろん、ネグレクト、パワハラ、セクハラが起きることも頻繁にあり、家族の機能不全は当事者だけでは解決できなくなっていると言われています。全てを家族や親族間で解決するのは、難しくなっているのではないかと思います。