最近、私の取り調べを行った大阪地検特捜部、蜂須賀三紀雄検事の名前をニュースの中でよく見かけます。
3月25日、陸山会事件の件で、事務担当者・池田光智被告を取り調べた東京地検特捜部の蜂須賀三紀雄検事の証人尋問が行われました。
証拠物のファクス送信記録を蜂須賀検事が調べていなかった事が、法廷で露呈されてしまったようです。(*1、2、3)
その部分を抜粋します。(*3より)
弁護側の反対尋問。弁護人は「大久保氏に収支報告書の報告した」とい
う池田氏の供述は検察側の作り上げたストーリーだとして、蜂須賀検事
の矛盾点を追及しています。
── 収支報告書は50ページもありますが、池田氏はそれを
FAXで送ったと供述したのですか?
蜂須賀検事「はい」
── 池田氏はどこに送っていたと話していましたか?
蜂須賀検事「そこについては(大久保氏は)いつも同じ事務所にいたわけではな
いので、その都度の場所に送信していたとのことでした」
── FAXの送信記録は調べましたか?
蜂須賀検事「私は取調べ官ですので、その捜査をしているかどうかの確認はして
いません」
検察は50ページにも及ぶFAXの送信記録を確認していないという。そもそも、池田氏が作成した収支報告書の内容を大久保氏に報告したかどうかは、小沢事務所内の共謀を認定する材料であるため、裁判の行方を左右する重要なことです。それが、「これまでの公判でも証拠として提出していない。」(*2)とのことでした。
こんないい加減な検察の捜査手法で、裁判を進めてもいいのでしょうか? 「僕パパ」の事件同様、検察は自分たちの保身と昇進のため、なんとしても有罪を勝ち取ろうと躍起でしょう。そのためには他の事件同様、捏造も平気なのです。
また、別件で蜂須賀三紀雄検事が検察官適格審査会に申し立てられたようです。(*4)
今までは機能停止だった検察官適格審査会のようですが、日刊ゲンダイネットによると「ダメ検事のクビをはねる『検察官適格審査会』がついに動き出した」と去年の11月に報道しています。
(http://gendai.net/articles/view/syakai/127335)
「僕パパ」の調書漏洩事件を事件後に取材してみると、放火殺人の少年とその父親が告訴の意思があったとは思えません。父親と少年(少年は父親から)が検察に説得させられて、告訴に踏み切ったと推測できるのです。奈良地検(特に現在は大阪地検に配属の小野寺明検事)、大阪地検特捜部、元検事の濱田弁護士と結託して、鑑定医・草薙・無関係な京大教授を告訴するというストーリーが生まれたのです。この告訴状の受理が、父親からの正当で適切な手続きを得て作成されたものなのか疑問です。父親は、法廷で、その旨を説明できなかったと聞きました。
考えてみると、単なる一読者である父親が、草薙の取材協力者が誰なのかについて、判る訳が無いのです。また、本を読んでいない少年、そして父親は、どう考えても、検察の捜査権を使わない限り、被告訴人として3人を告訴することは無理なことなのです。
(「いったい誰を幸せにする捜査なのですか。」光文社を参考)
蜂須賀三紀雄検事は5月19日付で、東京地検特捜部から、大阪地検特捜部の古巣に人事異動になりました。
また一昨日、22日の日曜午後、テレ朝の「ザ・スクープスペシャル」で、佐賀地検が佐賀農協業務上横領事件をねつ造した事件の顛末を放送していました。(*5、6)
検察は有罪獲得至上主義のため、捏造したストーリーで有罪を確定するとのこと。任意聴取もなく、ある日突然、理事長を逮捕した地検は、東京に出張していて事件内容をまったく知らない三席(地検で上から三番目)検事を主任にして、すでに事件のストーリーを決めていて、三席にストーリー通りの自白をさせるよう、指示していたのです。
当時の三席・現弁護士の市川寛氏が遺族宅を訪ね、捜査の実情を説明していました。
三席に無理な事件を押し付けた検事正、次席検事は普通に出世している検察組
織に、反省はあり得ないと思います。
テレビ朝日の「ザ・スクープスペシャル」のHPではその動画配信もしています。
*1、2011年3月25日12時58分 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110325-OYT1T00481.htm
*2、News Spiral
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/04/8_fax.html
*3、阿修羅
http://www.asyura2.com/11/lunchbreak45/msg/789.html
*4、http://blog.goo.ne.jp/costarica0012/e/b54a1c148accfe9caa0c8d63a438c726
*5 http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/
*6 、http://ashitaba.livedoor.biz/archives/52141874.html