この前まで

世の中桜の花ばかりだったのに

もうその気配すらなくなった。

なんて潔い。


そして今

よく私の目につくのは

ハナミズキ。


時々車で通る道が

ハナミズキ通りとなっていて

道の両側にハナミズキが植わっている。

まだ比較的新しい道で

ハナミズキもまだ若木だけど

たくさん花をつけてて

とてもきれい。


あと何年だか、十何年だかして

あの木たちが

もっともっと大きくなったら

壮観だろうな。


でもそのときは

私はいくつ?

私は何をしている?

元気に心穏やかにハナミズキを

見上げているだろうか?

そうありたい。


いつの間にか

老いというものが

他人事ではなくなってきていて

いずれこの命も尽きるであろうと

何かの折に触れ思うことがある。

遠い遠い先のことと

思っていたのに

そんなに遠くもなくなってきた。

「そのとき」は

どんな風に訪れるのだろう。

そのときには

桜のように潔くありたいものだと

そう思う。


でも。

まだまだ

もうひと花咲かせるつもりで

がんばりますよ。