パキスタンのサッカーボール生産

現在,手縫いサッカーボールの生産量の世界第1位はパキスタンである。サッカーの発祥国イギリスの植民地であったことから,20世紀以降にボール製造がさかんになった。しかし,劣悪な条件下での低賃金の縫製作業に,多数の児童が従事していることが明らかになった。1997年,サッカーボール業界が児童労働撤廃に向けて,ILO(国際労働機関)などの国際機関にサポートを求め,社会保護プログラムが開始された。児童とその家族,約1万人が教育や技能訓練を受け,その成果が出始めている。