私の主治医は、次の治療に進むとき、これまではやったほうがいいともやらないほうがいいとも、どちらの方向も積極的に示す先生ではありませんでした。
この先生とのお付き合いは1年4か月になります。
子宮全摘手術をしたときの担当医が、わずか2か月で異動になってしまい、後を引き継いでくださったのでした。
うまく気持ちが通わない時期もありましたが、それを乗り越えて今の信頼関係を築いてきました。
最後まで自分の時間を大切にしたい
生きるための治療はしたいけれど
治療するために生きることにはなりたくない
こういう私の考え方も、しっかりと受け止め理解してくださっています。
この主治医が先週私に話したこと。
⚫︎how high the moonさんのお考えをこれまでずっと聞いてきた。
今は痛みが強くて難しいかもしれないが、楽になってきたら旅行など好きなことをして過ごされるのもいいかもしれない。
⚫︎提案されている抗がん剤は、間近で2例見てきた。
子宮体がんの患者さんだが、副作用は「激烈」。
おふたりとも途中で中止となった。
※私の場合は、子宮癌肉腫を子宮体がんの一部と捉えて変則的に適用しようとするもの。
⚫︎肝臓は重要な臓器だが、腫瘍がかなりの広範囲に及んでも長く正常に機能することもある。
今後の経過がどうなるかはわからない。
ただ、崩れ始めたら早いと思う。
⚫︎骨転移は、これから痛みが出てくると思う。
骨折なども起こりやすくなる。
痛みを取り除くための対症療法として、放射線照射などをやっていくといいと思っている。
このブログを書いた頃から、自分の気持ちは既に固まっていたかもしれません。
主治医のことばを聞いても動揺はまったくありませんでした。
むしろ、迷いなく決断できるときが来たんだなとホッとしたくらいです。
文字にするのに少し時間がかかってしまいましたが、今も気持ちは静かです。
退院してきたとき、家の植物はずいぶん枯れてしまっていました。
ショックを受ける私に、姉は、
大丈夫、大丈夫
植物は強いんだから
枯れたところを取り除いて、水をやって日に当てておいたら、新しい葉がちゃんと出てくるから
娘を4人育て上げた人のことばは、どこか説得力が違います。
果たして、真ん中から新しい美しい葉が出て開いてきました。
わかりますか?
これは、カラテアビッタタという植物です。