ATSオフィシャルブログ

2017年の9月に「カーボンLSDのミラクルな性能の種明かし」を載せました。

今回は、その内容をよりわかりやすくした記事です。

 

まず、グラフを単純化してみました。

下のグラフは、旋回・加速中のLSDのデフロック力の変化を示しています。

下のグラフで、横方向がアクセル開度、縦方向がデフロックの強さです。

上のグラフから読み取っていただきたい点は3つあります。

1. メタルLSDは、アクセルを開けるほどデフロック力が無限に増加して行く。

2. カーボンLSDは、いくらアクセルを開けてもタイヤグリップ付近でデフロック力の増加が頭打ちになる。

3.イニシャルトルクは、駆動トルクに比べると非常に小さい値である。

 

カーボンLSDは、旋回中にいくら加速してもアンダーステアが発生しないしハンドル修正が可能です。

大きなイニシャルトルクをかけてLSDのデフロック反応が鋭くなっても、デフロックの強さがタイヤグリップを超えないためアンダーステアを心配する必要がありません。だから、大き目のイニシャルトルクをかけてアクセルレスポンスを高め、ブレーキングの安定性を高め、路面変化や横風などに対する安定性を高めるなど、イニシャルトルクのメリットだけを得ることができるのです。

 

一方、メタルLSDは、旋回中の加速を抑え気味にしないとアンダーステアが発生しタイムダウンします。

一旦デフロック方向へLSDが作動するとデフロックへ向かって一直線に進むメタルLSDは、イニシャルトルクを下げてLSDのロック反応を鈍感にする必要があります。そうしないとアクセルを緩めてデフロックを解放してやる必要が出てくるわけです。

 

 

グラフ中のトルクの値が300とか1000とか、やたらと大きくなっている点を不思議に思われる方も

いらっしゃいましたので、下記にご説明します。

お分かりになりましたでしょうか。

この計算のとおり、車を駆動しているときのLSD内に生じる駆動トルクは300~1000kgmあるいはもっと大きなものです。これに比べて20kgmのイニシャルトルクというのは非常に小さいもので、駆動トルクに加勢する大きな存在でないことがお分かりになると思います。

 

 

イニシャルトルクの役割は、

1.アクセル開度やその他の現象で変動しやすいデフロック力をゆったりと安定させること。別な角度からみるとプリンタ入力を安定させるプリンタバッファに似た働きをしています。

2.アクセルに対するLSDの反応を鋭くする。

3.LSDやサスペンションの反応がドライバーに伝わり方を鋭くする。

というものです。

ということは、イニシャルトルクの弊害さえなければ、

高いイニシャルトルクを持つLSDであるほど、

優秀な車両、優秀なメカニック、優秀なドライバーの威力を引き出してくれるということになります。

これで勝てないワケがありませんよね。

では、みんなで買いましょう!世界で唯一 CCコンポジットで武装した本物! ATS CARBON LSD

従来のカーボンLSDは、SPEC1~SPEC5、イニシャルトルクは自由に設定可ということで2001年から販売してきました。この18年間のテストと市場評価から、どんな用途にも性能と耐久性でベストな仕様を見つけることができました。それを最近の5年間で実践投入してきて十分な成果も得ることができましたので、その実績に即してカーボンLSDの標準仕様を設定しました。

 

詳細は、ホームページに掲載しておりますので、

その道案内となる下記イラストをご覧ください。

ホームページのガイド

 

2018年12月6日から8日にかけて

アメリカのインディアナポリスで開催されるPRIショウへ出展

しております。

 

このショウは、ひたすらビーデューティーなレース用部品の展示会です。

幕張メッセの3倍や5倍はありそうな広大な屋内会場に女気無しです・・・・

それはいいとして、ATSとしては今年で3回目の出展となります。

 

ATSのようにとにかくレースに勝つことだけを目指して製品開発をしているメーカーにとっては

居心地の悪くないムードに満ち溢れています。賑わいも東京オートサロンに負けておりません。

このあたりの番地が300番。ATSは、ずっと奥の2511番。
 

12月5日の搬入日の様子

 

完成したATSブースは、フルカーボンクラッチとカーボンLSDを集中的にアピールしています。

 

メインの展示台

 

LSDの作動説明用のLSD展示機

 

「LSDって何?」っていう来店者様に

80スープラの模型を使ってLSDの効果を説明するための小道具

2019年2月上旬にFK7 LSDを発売します。

特徴は、

1.      従来のFD2,DC5LSDの性能・強度レベルを維持している。

2.      セミドライサンプに適応するためオイル潤滑構造を強化した。

(取付けにはサイドベアリング付近の樹脂製の純正オイルガイドの小加工が必要。)

 

発売日:2019210

型式: CHF(A,B)87150T / RHF(A,B)87150T

小売価格(予価・税別)※1: 

お薦め>>> CARBON HYBRID HB42  \171,000

 FULL CARBON SPEC5 183,500

 FULL CARBON SPEC4 ¥181,000

 METAL D24 149,000

1WAYカムは\15,000

※1:12月末までのご注文は予価で販売します。

初回の販売数量が10セットと少量なためお早めにご注文願います。

このようなタイトルは誰も信じないでしょうねえ

それくらいインパクトの大きいカムの新登場でございます。

メチャ速くなるというのは技術的推測ではなく1年程の間に9台の車両で十二分に実証済みです。

さあ、これで全国のサーキットのラップタイムが一気に3,4秒上昇します!

密かに装着して仲間をビックリさせるのは、今しかございませんよおー!

 

これには大前提がありまして、

1.このカムを組み込むLSDはATSの高イニシャルタイプのカーボンLSDであること。

2.そのイニシャルトルクが20kgm以上であること。

3.クラッチプレートの直径が109mm (これを109系と称しております)であること。

4.お使いのカムリングが、厚み(十字軸を挟んだ状態で)が59mmのタイプであること。

ま、109系のカーボンLSDをお使いであればほぼ適合します。

 

 

 

 

では、なぜそんなにメチャクチャ速くなるのか?

頭の良い方は、下にある木下みつひろドライバーの解説する図解をジックリとご参照ください。

そんなの面倒だという方は次の数行を読んでください。

 

では、「なぜ秒単位で速くなるのか?」

1.高イニシャルトルクでブレーキオーバーステアの不安を無くす

2.この不安が無いから、より奥でより強いブレーキングができる。

3.ATSのカーボンで進入アンダーが無いからCPは外さない。

4.クリップの加速で生じるパワーオーバーステアを26度カムで無くす

5.ATSのカーボンは加速中でもステアリング操作できるから脱出も速い。

 

★★★重要な事は、今まで装着していただいた9台は、

こんな特徴をまったく意識しないで普通に走っても十分にタイムアップしていたって事であります。★★★

 

 

 

 

 

 

26度カムの組替え方法

 

カムリングはLSDのまんなかにありますので、どうしてもLSDを分解しないといけません。

分解の前に、イニシャルトルクを測定するためのツールが必要です。

1.LSDの左右に差しこむスプラインシャフトが2本。

2.1本のシャフトはバイスに固定できること。他の1本にはトルクレンチが接続できること。

3.LSDを固定するためのバイス。

4.LSDオイル

5.後ほど説明するシム。

その他にもいろいろな工具が必要ですので、ショップさんにお任せするのがベストです。

 

FR車の場合は、デフキャリアからLSDを取出して、そのLSDを分解してカムを取り替えます。

同じLSDをデフキャリアから出して、それをまた入れる(組み込む)のですから、バックラッシやプリロードは

バラす直前と変わらないハズです。それでよければ、未調整でOKです。

 

カムを換えてLSDを組む時にイニシャルトルクを調整する必要があります。

26度カムを使うときは、高いイニシャルトルクにセットする必要があるからです。

なぜかと言いますと、

イニシャルトルクを高くしてコーナリング中の車の安定やアクセルレスポンスを格段に高めるためです。

ATSのカーボンLSDはイニシャルを高くしてもアンダーステアが発生しませんから、遠慮なくイニシャルトルクを

上げてください。

イニシャルトルクを高めるために重要な部品がシムです。

シムは下図の位置に挟み込んでください。

シムは一度に何枚も組み込むものではありません。

一枚ずつ組んではイニシャルを測定し、まだ低ければさらに1枚を追加してイニシャルを測定する。

という具合にやります。

シムは、カムリングに対して左右対称に増やしていきます。

片方だけに1枚いれるのはOKとしても、

2枚も3枚も片側だけに入れていくのはやめてください。

それをすると、LSDの発熱、ギヤの破損などの恐れがあります。

【LSDの分解組立】

1.分解したら、元にもどせるようにばらした部品を並べておく。

2.分解した部品はすべて洗浄する。

3.LSDオイルをつけながら組み立てる。

4.イニシャルトルクを測定する。

 

イニシャルトルクが20から30kgmの間になるように調整します。これで組替えは完了。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すみませんが、

本日(20180801)の出荷分から

ランサーフロントLSD(カーボンLSDは除く)の価格を

値上げいたします。

製造コスト上昇のための値上げです。

すみませんねえ、こんなデフレっぽい世の中なのに値上げして。

 

次の生産ロットのEVO4-9用のフロントLSDは、サラバネ内蔵数を増やしております。ですから、かなり豪快にイニシャルトルクをアップできます。特にカーボンLSDの場合は20~30kgmのイニシャルトルクで使えますので、さらなるタイムアップが可能です。

 

よろしくお願いします。

 

ATSのシビックタイプR(FK8)にイニシャル34kgmの1.5WAYカーボンハイブリッドLSD
とカーボンツインクラッチ1100kgを装着し今日シェイクダウンしました。

<LSDのフィーリング>
そして豪雨の中で市街地と峠で試し乗りしました。豪雨の中で水たまりに片輪が
はいっても何もなかったかのようにまっすぐ走る。

ニュートラルを維持する力がノーマルよりも強いかな?という感じでしたが、
手のひらでハンドル操作ができるし、キックバックもありませんでした。
ロックの立ち上がりはソフトで、ごく普通のフィーリング。
LSD未経験者ならLSDが付いていないと思うでしょう。

装着直後は、グググッと言ってたが、8の字を10回描いたら無音になった。その
後も右左折でググ音が少ししたが乗り続けるうちにその音もすぐにしなくなった。
この高イニシャルでこのスムーズさなら相当な武器になるだろう。ニュルを走れ
ばさらに4秒タイムアップは軽いだろう。

いやいやもっといくよ。



<カーボンクラッチのフィーリング>
クラッチの方は、ペダル踏力が体感で18~20kgくらいあった。しかし、30分くら
いのドライブではまったく苦にならない。半クラ操作もやさしいし、ジャダーも
無い。

しかし、純正より5kg軽いクラッチなのでエンストにやや注意する必要がある。
私の今日の約1時間の運転中にエンストはしなかったが・・・・。

騒音について豪雨の中では聞こえないが、
工場の中だと小さい歯打ち音が聞こえる。小さいシャラシャラ音も発生している。

そういえば、買ってからステッカーも貼ってないわ。

自分達だけのお楽しみ車にしておこう・・・かな?

 

以上

 

富士スピードウエイで、

去る2018年6月2日3:00PMから3日3:00PMの24時間をぶっ続けで走り、

その速さを競うという耐久レースが開催され、終始ドライコンディションのもと、

我らの最強ウエポンである高イニシャルタイプのカーボンLSD

 を装備した

2017年度のディフェンディングチャンピオンである村上モータースのマツダ NDロードスター NR-A

 が参戦して

見事完走・最速そして優勝を獲得いたしましたアアアァァァァ!

2位を2周引き離しての堂々たる優勝であります。

(レースは24時間中継されていて、YOU TUBEでその録画が公開されておりますので、ぜひ。)

 

富士スピードウエイを608周も走っておりますので、計算すると約2800km

をレーシングスピードで走ったことになります。

さすがに、カーボンLSDも24時間は初体験ですねえ。これは。

10時間くらいの耐久レースの経験はあったけどねえ。

でも、我らの期待に応えてくれて本当によかった。

 

レーシングスピードで、しかもスリックタイヤですよ。

スリックタイヤのトラクションは、ハンパないって!

タイヤが逃げないから車のそこらじゅうに激しい振動や荷重が襲い掛かっての24時間。

わかりますよねー。ハイ。

 

それでカーボンLSDへの負荷はどうなのか?

当然ハンパないって、ハンパないんよネー。ソダネー・・・って。

 

しかし、レース後にLSDのフタを開けてみると、

あら不思議。

新品かと思うくらいきれいな部品達!

オイルの汚れも無く、鉄粉のテの字もついていないデフケース内。

カーボンは24時間走る前と変わらない厚さを保っとるし、

しかも、この厚さは2017年12月の工場出荷時からわずか・・・

0.02mmしか摩耗しとらんのよね。

 

0.02mm

どお、どおなん、このスゴサ。

「カーボンLSDは耐久性が無いから後で泣きをみるけんね。」と言いふらしていたあなた様。

この事実を国会議員並みに「真しに」受け止めてほしいよホント。

・・・・・お願い。

 

じゃ、まあ点検写真みてみようか。

まず、一番大切なのはカーボンチップの状態ですわ。

もう新品状態ですね、これは。とても4000kmレースしたとは思えない。

このカーボンチップのところをマイクロメーターではさんで厚みを測ると新品の時から0.02mm

摩耗していたということです。そういえば、第2戦が終わった時と変わらんがね。

というあんばいでした。

 

では、デフケースの状態はどうなのか、

撮影のために洗浄したみたいでしょう。何もしていませんよこれは。

スラッジというか鉄粉もスミッコについててよさそうだけど全く見えない。

 

他の部品達もこんな状態で新品同様じゃった。

 

ここまで見ると耐久性が本物であるし、しかもドライでもウエットでもメチャ速いし、

もう買うしかない!?

人生は一度しかございませんから、

もうソロソロ体験どきじゃあありませんか?

 

おっとお買上の前に、

これだけは守ってほしい取扱い説明をば

メタルLSDなら煮ても焼いても大丈夫・・・みたいなところがありますが、

カーボンチップは何と言ってもかよわい炭素ですから。

【ご注意いただく事】

1.油温計を設置して温度を監視すること。

 そして、油温が140℃を超えたらクーリングすること。

 どうしても油温が高くなる場合は、

 油温を下げるためにオイルクーラーやデフに当たる風量を改善すること。

 

2.イニシャルトルクの管理・調整をすること。

 イニシャルトルクは騒音の元凶! というのはメタルLSDでのお話。

 ATSのカーボンLSDの場合は、

イニシャルトルクは性能と寿命を高める神様!

少なくとも20kgm以上をキープするくらいの気持ちが必要です。

気持ちがあっても先立つものが無いこともありますので、

しかし、ここぞというときには必ず20kgm以上を確保してください。

 

ここでもう少しイニシャルトルクについてお聞きください。

高いイニシャルトルクがあればリアウイングが要らないくらいお尻が安定する。

高いイニシャルがあればトラクションや路面変化、サスペンションの状態を素早く感じ取ることができる。

高イニシャルがあれば素早いアクセル操作ができてLSDやサスペンションも素早く反応する。

ドライバーはアドレナリンの分泌が促進され戦闘モードが高まる。

 

イニシャルトルクが大きいとすぐにデフロックが強すぎると訴えるドライバーがいますが、

これは間違いなんです。ATSのカーボンLSDにおいては・・・ですけど。

 

ATSのカーボンLSDの場合は、最大デフロック力がタイヤのグリップ力より大きくならないので、

イニシャルトルクがいくら大きくてもまったく害はないのです。

タイヤのグリップ力は最大500kgmくらいです。で、イニシャルトルクは大きくても50kgm程度。

つまり、大事な場面でイニシャルトルクはデフロック力にほとんど加勢できない小ささなのです。

 

一方メタルLSDのデフロック力は最大で1000~2000kgmにも達します。要するに一度ロックすると

加速をやめない限りLSDが壊れるまでロックし続けます。カーボンLSDはアクセルを緩めなくても

タイヤの最大グリップ力に力負けしてしまいます。だからATSのカーボンLSDではアンダーステア

が発生しないのです。

 

ATSのカーボンLSDの場合は、イニシャルトルクが大きいとLSDの反応が鋭くなるだけで、デフロック力はいつまでたってもタイヤグリップ付近かそれ以下でしかありません。

イニシャルトルクを上げると寿命も確実に長くなります。データが証明しています。

当然騒音も皆無ですから、安心して?イニシャルトルクを思い切って上げて使ってください。

 

 

 

◎ 安いよー。このクラッチは! 

この新型プルクラッチは、純正のプルクラッチと互換性があります。ですから、当然プッシュからプルに変換する必要がありませんのでいわゆる付帯交換部品は不要です。(レリーズベアリング、パイロットベアリングなど消耗部品は準備が必要です。)付帯交換部品が不要なだけでも、従来のプッシュクラッチよりも出費が減りますが、さらに、メタルクラッチの価格が非常にお安い!

メタルツインだとGT-R用¥128,000、ランサー用¥138,000!、インプレッサ用¥148,000・・・・どう? 安いでしょ。トリプルでもツイン+30,000円の価格ですから安い、これは。(このページの価格は全部税別です。)

大安売りしてるわけじゃなくて昔から安いのよーウチのメタルは。

でもプッシュクラッチしか売ってなかったから皆さんにはご縁がなかったかもね。

 

<この純正互換タイプの新型プルクラッチの分解図>

 

上の絵の左上の「ATSDAC」は、ATS Doubule Action Clutch の略です。つまり、この新型プルクラッチシリーズのロゴマークです。カッコいいでしょ。

これを車体の左右ドアとボンネットに貼ったデモカーを準備中です。

 

 

どうしても、カーボンクラッチの乗り味を手に入れたいという方は、ハイブリッドクラッチが安いよー。

カーボンディスク1枚とメタルディスク1~2枚を内蔵してるのがハイブリッドクラッチ。

カーボンの操作感が得られます。

ハイブリッドクラッチは、下の写真のように同じクラッチの中にカーボンディスクとメタルディスクが同居しています。(この写真はプッシュクラッチ)

ハイブリッドツインの価格は、カーボンツインクラッチから50,000円引き。カーボントリプルからだと100,000円引きでハイブリッドトリプルの価格になるんです。

(ただし、カーボンディスクが混じると、2000RPM以上での半クラッチは0.5秒以内にしてね。じゃないと、カーボンディスクと摩擦しているスチールプレートが焼けてスルメみたいに反るから。反ると切れ不良になりますんでね。これ約束してくださいませ。

 

お金の事は別に気にしないというリッチな御方様は、最高ランクのカーボンクラッチをどうぞ!

これはもう、何もかも素晴らしい。ご存じの通り!でも半クラッチだけは上に書いたこと守ってね。( これカーボンクラッチのアキレス腱なんです。) これを守っていただくとして、大事に使っていただければ50万キロ走った人もいらっしゃるから。孫子の代まで使えます(笑)。

 

◎ 半クラが広いよー。このクラッチは!

今までのプルクラッチの、3~5倍くらい広くしましたよー。異常に広いからノーマルからの乗り換えでもエンストしませんからねー。

さすがに、これだけ半クラを広げるには新しい技術が必要だったんですが、やたら広げりゃいいってものでもないです。その反動で切れがめっぽう悪くなるんで。

 

それで、3年ほど苦労しましたが、ついにダブルアクションレリーズ機構を完成したのです。

「エンストしにくくて、しかも切れもいい。」という素晴らしいクラッチが完成した次第でございます。

レリーズの構造はこんな感じ。

切るときはダイヤフラムの長いアーム(半クラッチ操作用)だけを引上げ、次の段階で短いアーム(クラッチ切り操作用)も引き上げる。つなぐときは、全アームを下げていき半クラッチ付近から長いアームだけを保持するようになります。この時点でレバー比が変化するのと長いアームが反ることで半クラッチ操作がやさしくなると同時に半クラ領域がペダルストロークの中央付近に来ています。そのように各部の寸法を設定してあるワケです。

 

下は、ペダル操作を横軸に、切るために必要なディスク間のスキマ量を縦軸にしたグラフです。

 

ペダルを一定のスピードで操作した場合、

従来のクラッチでは、ペダル操作によるスキマ量の変化率は一定ですが、新型プルクラッチでは、

切るときは半クラッチ操作域までスキマ量はゆるやかに増加して、そこを過ぎると急速に増加します。

繋ぐときは、半クラッチ操作域までは急速にスキマ量が減少し、そこを過ぎると減少が遅くなります。

 

このように、ダブルアクションの機構が単純な構造、単純な動作であるため構成部品に高い精度を要求せず、部品の経年劣化で機能が落ちる心配がありません。

 

伝達馬力は、下の表の左右中央付近の紫色の縦帯が新型プルクラッチの馬力/トルク表示です。

 

 

 

 

 


 

少し前置きとして、ATSのカーボンLSDの何がミラクルなのかを整理しますと、

イニシャルを上げてもハンドル操作に違和感が無い。アンダーが出ない、騒音が無い。ドライ路面だけじゃなくウエット路面でもダントツで最速!

(ATS製じゃないカーボンLSDは、どんな性能か知りませんよ。、時々ご質問を受けるのですがそれはATSからOEMしているものではありませんからね。)

 

・・・と、

使ったことが無い人はきっと、上に書いた特徴がとても信じられないでしょう。

そうだと思うんですよ。

 

だから今日は、「なるほど、そうだったのか。」

「そりゃ、確かに、そうなるよね。」

とご納得いただけるるような

カーボンLSDの性能の種明かしをいたします。下のグラフをご覧ください。

 

実は、カーボンLSDのデフロック力はメタルLSDの10分の1以下。

ドライ時のタイヤグリップよりやや小さく、

ウエット時のタイヤグリップと拮抗する大きさだったのです。

種はこれだけ。

 

あとは、皆さまの想像にお任せいたします。

こんなロック性能のLSDを装着すると車の挙動がどうなるでしょう?

 

 

・・・・そうでしょう!

そうなんです、ミラクルな性能になるのです!

 

 

大半のATSカーボンLSDは15~20kgmという高イニシャルトルクで販売されています。これだけのイニシャルトルクがかかりますと、単にレースやタイムアタックで速いというだけではなく、

高速道路での横風、悪路、コーナリングでのスタビリティーに多大な貢献をします。つまり、ストリート使用でもまるでLSDを感じさせずに非常に安定性のある走りに変わるのです。

 

メタルLSDだと、イニシャルトルクを上げるとバキバキ音やアンダーステア、ハンドル操作の違和感などが多発してしまうので、イニシャルトルクは小さくして、カムの角度も小さくして、できるだけLSDが反応しないようにして販売しています。中には、カムが起動しない方向に加圧しているLSDもあります。このようなLSDでは、アクセルを強く踏み込まないとデフロックしないため、LSDをつけてもオープンデフと同じ様なフィーリングとなってしまい、スタビリティーの向上などは望めません。

 

高イニシャルでも無音であるATSカーボンLSDだからこそ、高イニシャルが使えて、だからこそ法定速度内での、つまりストリートユースでのスタビリティーが十分感じられるのです。

 

 

そうそう、上のグラフ以外にもうひとつ、ATSカーボンLSDの重要なミラクルをご紹介しておきますね。

それは、ATSカーボンLSDは「非常に粘っこいデフロックをする」ということです。

メタルLSDだと、デフロックかそれともスルッと駆動がスッポ抜けるかの二者択一ですが、ATSカーボンLSDは粘ります。デフロックできなくなっても、摩擦相手にすがりついてすがりついて、最大限の力でスリップしないように抵抗します。これがまた、色々なメリットを生むわけですが、続きはまたの機会にいたしましょう。さて、

 

 

こんな素晴らしいATSカーボンLSDでも欠点が1つございます。

【LSDオイルの温度が140度以下で使わないと、スチールプレートに接着しているカーボンチップがはがれる。】

サーキット走行しない方、高速道でも一般道でも順法運転される方々には無縁のお話しになりますが、
「チップはがれ」の対策として、
1.油温計を設置して、油温を管理する。140℃を超えたらクーリング走行する。
2.オイルクーラーを設置して140℃を超えないようにする。
3.目安として10分全開走行したら10分クーリングする。全開走行は最大10分とする。

オイル交換頻度は、メタルLSDと同じです。
初回は300kmで交換。以降は3000km毎に交換。
坂道の少ない一般道をのんびり街乗りだけしている期間は、無交換で5000km~10000kmも可能です。

国内メーカーがLSDオイルと称して販売しているオイルなら、ほぼどれでも使えると思いますが、ご自身の中に本来のATSカーボンLSDの性質を体感していただくため、初めの1,2回交換まではATSオイルをお使いください。

 

レース・競技でどうしても勝ち続けたい方には重要なお仕事があります。

それは、LSDのイニシャルトルクを管理するということです。

上のグラフの一番下の方に「イニシャルトルクの領域」という部分があります。

このようにイニシャルトルクは、走行時の駆動トルクと比べると小さな力で、駆動トルクに加勢するというものではありません。確かにゆっくり走っているときには、イニシャルトルクの大小で走行フィーリングが大きく変わりますが、ガンガン加速旋回しているときはその違いはわかりません。

しかし、イニシャルトルクには非常に重要な働きというか効能がございます。

 

1.路面の凹凸・ミューの変化、タイヤグリップの変化、サスペンションやデフロックの変化などをドライバーに伝える。

2.ドライバーのアクセル操作によってLSD内のカムを起動してデフロックする。

3.急なアクセルOFF操作によるロック抜けを抑える。

この1,2の反応を速めるのがイニシャルトルクの役割です。この反応が俊敏になればそれだけドライバーの能力を引き出せることになります。