人は金で買える。とは思わないが、その人の環境は金で解決ができる。
例えば、従業員の給料や、残業代の支給もその環境と言える。

順調に進んでいた仕事も大詰めを迎えようとしていた。
しかし、それまでには何度となく、社長から横やりが入り、
スケジュールをグチャグチャにして行く。

最初から口を出さないのであれば、最後まで出すな。
これは常々思うことである。
一度でも介入をするのであれば最後までやり通せ。

当たり前のことである。
それができないから中間管理職や、その他の役職がある。
組織もヘチマも無い様な企業じゃ望むだけ無理だが。

新人はいよいよ徹夜や、社長からの脅迫メールに精神を病んだ。
痔瘻にまでなり、病院へ通い。多い日でも大丈夫!といわんばかりに生理用ナプキンまで
装着している始末。これは痛々しかった。

そして鬱病が酷くなり、
俺は鬱病の特効薬でもある怒りというものを感じさせられるように
トレーニングを開始した。ぼーっとしたままでも良い。
ただ、勤怠表はしっかり書くのだと。

そして、いよいよ新人に悪知恵を吹き込むのであった。

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社長に対し嫌気がさし、一緒に居ることさえ生理的に無理になった。
そして、新規事業立ち上げを掲げ、新たな新天地へ旅立つことが許された。
言い訳は上手かった。

兄貴にまで迷惑は書けるは、周りの人に対して必ず喧嘩をおっぱじめるやらで
最低最悪な人格社長。そして汚い。ウンコ汚い。それがブラック社長だ。

新天地に赴くまでには、色々な工作をした。
従業員のコアメンバーとは連絡を密に取り、助け合い、飲み会だって
できるだけ開いた。もちろん俺の自腹で。

そうこうしてるうちにメンバーが全員俺に色々なことで相談するようになってきたのだ。
しめたものだ。そう思った。将来独立を考えている俺にはごっそりと引き抜けるメンバーが
現れたからだ。しかも仕事の中核メンバーだ。

新天地では新たに人材2名を採用。
1人は昔一緒に仕事をしていた人、もう一人は新人。
中々良い雰囲気でスタートした新規事業は、順調に進んで行った。

順調とは常に続くものではない。
そう、ウンコ臭い社長がまた来たのだ。

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旅行では災難だらけだった俺も、ようやく解放された。
日常の業務を熟し、お客様からも評価される。
しかし、それは邪魔者の社長がいないからである。

そう、社長は出張というなのスザンヌとのランデブーを楽しむことに、注力していたからだ。
だが、時は来た。今度は衝撃的事実を会社に持ち込んできたのだ。

それは、「スザンヌの妊娠発覚」である。

女のアパートに入り浸り、挙げ句妊娠までさせた、どうしようもない社長。
ブラックでなくて何と言う?
そして、社長の元妻(事実婚の相手)からは毎日の様に俺にメールが来る。

どうしてこうも毎度板挟みになるのだろうか。
正直やってられない。ダメだ。絶対に辞めてやる。
安月給で、しかもボーナスも無い。当然残業代も支給されない。

平均して月の労働時間は280時間以上だった。
だが、社長は止まらない。元妻を説得しに行くと息巻き、
帰宅して行った。

彼の仕事は当然遅れている。
俺は責任をいつも取らされるという結末だ。
周りの人からは辞めろと言われるが、そう易々と辞めてたまるか。

潰せるくらいの報復をしなければ気が済まない。
親身に話しを聞く振りをし、信頼させ、最後にはどん底に落とす。
俺の性格もここまで落ちたか、と考えると笑うしかない。

日頃から仲良くしてもらっている人物がいた。
相談役の兄貴だ。彼は後に俺と一緒に起業することになるのだが、
実は彼も被害者なのだ。しかし、この話しは後述しよう。


帰宅した社長には、元妻の家族から身内の全員が集まって説明をさせられたという。
ケジメを付けろと。しかし、さすが社長。戸籍上は結婚していないのだから
良いじゃないか!訴えられても無い袖は振れぬ!の一点張りだったそうだ。

元妻からは迷惑を掛けてごめんなさい。
ただ、その一行だけがメールで俺に来たことは今でも忘れまい。


なんだかんだと理由を付け、俺は社長の下を離れ、
別の支社を任されることになるのだが。

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奥から聞こえた音と共に俺の隣に座っていた担当者はビックリし、
座っていたプラスチックの椅子が見事に壊れた。

そんな彼を横目に、奥まで走った俺は悲惨な光景を目撃する。
床に散らばった割れたワインボトル。
その先には扉が開いたままになっているトイレ。

トイレの床は、真っ赤に染まった液体と本日のディナーがフルコースで入ったゲロが散りばめられていた。
そして、視線を少しずらした、一瞬ゲロと一緒に違うモノも混じっていた。
社長のウンコだった。

後日談によると、ウンコが出懸っていたところに扉を開けてスザンヌ登場。
そこをどけと言わんばかりに強引に社長を押しのけたらしい。
どけられた、瞬間にケツに力が入り、ウンコが床に落ちたというのだ。

この社長。とんでもないディスカスティング野郎だ。
俺の心の中で、静かに、力強くそう叫んだ。

とんでもない事態を奇麗に片付け、女性AとBがスザンヌを解放する様に
部屋へ運ぶと、今度はもう一人どうにかしないといけない人がいた。
さっき椅子から転げ落ちた担当者だ。

彼は地面に横たわり、寝ゲロをしている始末。
もう、右を見ても左を見てもゲロだらけ。最悪だった。

こいつら、本当に大人の仮面を被ったただの餓鬼だ。
諸々をさっさと始末をし、早々に俺は床に就いた。

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移動した社長は、スザンヌのもう片方の膝の上に自分の頭を押し付けた。
これには笑わずにはいられない。

アラフォーが20半ばの女性の膝欲しさに、頭をぶつけ合っている。
アラフォーだけにアフォな奴らだ。

さて、そんな後部座席の3人をよそに、バンは目的地へ到着した。
ホテルとコテージが併設して建てられているそのホテルは、
プールもあり、スパもある。コテージを予約していたので、
一行はそのままバンに乗り、コテージへ向かった。

荷物を降ろし、リビングで休んでいると、徐に女性Bが言った。

「部屋割りどうする?」

そんな面倒なこともあったな。
と思いながらも俺は2回の一番広い部屋が気に入った。
がしかし、2人部屋でもあったそこは、スザンヌと女性Bに充てられた。
女性Aは一人部屋で、男3人はむさ苦しくも同室の3人部屋になった。

夕暮れ時になり、晩ご飯の準備に取りかかる。
担当者は、料理が非常に上手かった。しかも料理の味を知っている。
それには全員が驚いた。

ポイントを上げた担当者はワインをガンガンのみ、
俺たち全員は夜更けまで飲みまくった。

社長が席を立ち、トイレに向かうと、スザンヌも真っ青な顔をしてトイレに。
担当者は既に酔っぱらっていて、二人のことよりも飲んで食ってを繰り返していた。
すると突然、社長の声と共に奥からガッシャーンと音がした。

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