- バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架 (角川ホラー文庫)/藤木 稟

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待ちに待ったシリーズ最新刊です。
『英国での奇跡調査からの帰り、ホールデングスという田舎町に滞在することになった平賀とロベルト。ファイロン公爵領であるその町には、黒髪に赤い瞳の、美貌の吸血鬼の噂が流れていた。実際にロベルトは、血を吸われて死んだ女性が息を吹き返した現場に遭遇する。屍体は伝説通り、吸血鬼となって蘇ったのか。さらに町では、吸血鬼に襲われた人間が次々と現れて…!?『屍者の王』の謎に2人が挑む、天才神父コンビの事件簿、第5弾。 』
(書籍裏表紙より)
まず1つ言っておきたいのは
「この本が出されてるの、角川『ホラー』文庫だって事、すっかり忘れてた」
ってことですかね。
一部、すっごいグロいシーンがありまして…
思わず顔をしかめました…うん。
今回はバチカンからの指令でなく、足止めを余儀なくされた間の暇つぶし(?)といった奇跡調査。
なのでいつもとは周囲の雰囲気が違います。
ロベルトと平賀はバチカンの使者、つまりカソリック。
一方の滞在中の村、ホールデングスはイギリス、つまりプロテスタント。
非キリスト教徒の私にはあまり想像がつきませんが、両者は本当に火と油な関係なんですね。
まぁ、あの国の歴史を見れば少しは理解出来ますが。
なので2人は、今までの話とは違い、もう完全に白い目で見られてしまっていて。
でもそんなの気にしない平賀神父が相変わらず可愛いです。
まぁ、2人の職業が『奇跡調査官』である限り、カソリックの教会でも歓迎されない場合も多そうですが。
今回の「奇跡」と言う名の怪奇現象は「吸血鬼」。
常人離れした身体能力に天候を操る力、そして変身能力。
作中には様々な吸血鬼を題材に扱った小説や、吸血鬼として認識されている人物が出てきていますが…これが中々…キツい。
特に『サクラメントの吸血鬼』ことリチャード・チェイスの説明は…思い出したくもないほどに強烈です。
なのでお読みになる場合、280ページあたりからしっかりと構えておかないと、キツいです。
それにとても、不思議な感じがしました。
とても時代錯誤な、古い村。
その村を治める由緒正しい貴族の城というのが、本当に中世にタイムスリップしたのでは、と言うような豪華絢爛なお城で。
執事付きの麗しの伯爵にドレス姿の令嬢、中世のカツラを被った紳士なんて、出てきちゃって。
なのにロベルトや平賀はパソコン使うし携帯使うしデジカメ使うし。
このミスマッチさが、なんだか癖になりそうな感じです。
でもまぁ相変わらず、平賀神父が可愛くてしょうがないです。
そしてロベルトの保護者っぷりがたまりません。
けして腐の視点で見ているのではないのですが、美しい神父様2人と言うのは、大変に眼福。
今回は既刊に比べて、別行動が多いように感じました。
泥だらけになりながら登山して、でも普段身体動かすことないからすぐにバテてしまう平賀神父が、本当に可愛い。
自分の調査に熱中しすぎてロベルトに声かけられても気付かないでいて、それをロベルトに指摘されて真っ赤になっちゃう平賀神父が、本当に可愛い。
結論:平賀神父が天使すぎる。
可愛くて、本当に大好きです。
ラストは
「ん?これってつまり、実は…いや、でもそんなまさか…」
と読者を悩ませてくれる展開。
そしてあの人まで登場、と。
続きがたいへん気になる展開です。
でも…個人的には、あの人が出てくるのはもう少し先の方がいいかな。
何かあの人が出てきたら、あっさりと完結してしまいそうな予感がしてしまうので…
そして帯に書かれていましたが、コミカライズされるそうですね。
どんなイラストで漫画化されるのか、楽しみです。
でも、あまり神父様2人でBL色濃いめにはして欲しくないかも。
そこだけは譲れません。
最初このシリーズの1巻、『黒の学園』を読んだ時、てっきり洋書を翻訳したものだと思っていました。
見慣れないキリスト教のお祈りの言葉が、あまりにもたくさん出てきたから。
でも日本人作者の方だとその後に気付いて、本当に驚いてしまいました。
祈祷やお祈り部分は少し斜め読みしているので、今度からはきちんとそこも読みたいと思います。
にしても、平賀神父が可愛い(まだ言うか)
既刊では一度心停止状態になったり、甘い悪魔の囁きを掛けられたり、悪魔のようなあの人に気に入られたり。
なんでしょう、なにか悪魔を引き寄せる体質なのでしょうか。
そんな平賀神父がとても心配です。
ロベルト神父に片時も目を離さないでいてもらいたい。
そしてちゃんと食事を毎日見てあげてもらいたい。
まさかの栄養失調気味という医師の言葉に、ロベルト神父と一緒に私も愕然としてしまいましたよ。
またあのゲームに夢中になって食事取らないでいるんでしょうねぇ。
母性本能をくすぐられるって、こう言う感じなのでしょうか?
とまぁ、今作もたいへん楽しませていただきました。
次の巻、そしてマンガがとても楽しみです。
さぁて
明日は何を、読もうかな。