今週も、演出家:島崎敦毅(しまざきあつき)さん 主催【表現演技研究所WARDS×WORKS】に参加してきました。
ここは 芝居の研鑽をする場ですが、それは身体を動かすだけに限ったことではありません。
今日は主に頭を動かす―、思考や捉え方について行いました。
私に置き換えますと、【パンドラ童話集3】の役、ミスターMCについて現状打破とも言えるアドバイスを貰いました。
今日までは、自分の芝居の弱点を補うことばかり考えていました。
単調になったり、堅くなったり、幅が狭かったり…。
それを払拭すべく行っていたのが 『この人(キャラ)だったら、どんなMCをするか?』を考える事でした。
特徴のある役者やキャラクターやナレーターなどを真似して、自分との違いを探すのです。
一時は、目に入った写真やイラストからも想像していました。
それは必要な作業だったかもしれません。
しかし取り組んでくうちに、大切なものを見失っていた様です。
そんな私に投げかけられた言葉―、
「MCをするのに必要なものって何?」
でした。
改めて聞かれ、悩みました。
内容把握?
抑揚?
誘導?
情報を伝える力?
信頼感?
親しみやすさ?
丁寧さ?
清潔感?
言葉を立てる?
まとめる力?
雰囲気作り?
咄嗟の対応力?
相手の興味を引く?
対象の魅力を引き出す?
…いや違う、そういう事じゃないんだ。
「もしかして、進行台本?」
「正解。」
「まさか!!」
「そう、自分で作ってみて」
それは、想像を遥かに超えた取り組みでした。
『ミスターMC』ではなく『MC』として、『台本通りに台詞を言う』のではなく『進行に合った言葉を喋る』と言う事。
「台本の台詞を無視して良いから、要点だけ抜き出して書いてみて。」
作業するうちに、ゴチャゴチャしていたものが整理されました。
キャラクターを演じる以前に、役割をどう果たすか?
その後は自分の言葉で、冒頭のシーンを たどたどしくも繰り返し行いました。
今までと違う感覚―。
懐かしくもあり、気恥ずかしくもあり。
そう、即興劇をやった時の様な。
慣れないけれども、これが出来る様にならないと 先へは進めなさそうです。
帰りに一人思う。
昨日の稽古でやったばかりのシーンなのに、こうも違うものなのかと。