私が下関医療センター病院長に就任した2018年からお届けしてきた本メッセージは、今回が最後となる。

このシリーズは病院広報誌・レインボウ通信の中の「院長のメッセージ」として、医療従事者を読者に想定して掲載してきたものだ。広報誌を少しでも興味をもって手に取ってもらうために、あれやこれやと執筆してきた。

私は2024年3月をもって院長を退職した。1か月ほどで突然に決定したことだが、循環器内科常勤医の山口大学からの派遣打ち切りに伴う病院内外の混乱が原因にある。これを収拾し、下関の医療を守るためには、私が身を引くことが最善と判断させていただいたというわけだ。

心残りは、下関市で協議中の病院再編のこと。

本欄では過去2回(2021年4月と2023年4月)、アメリカ・ナパバレーのスーパーブルームになぞらえて、病院統合への意気込みを伝えた。在任中の開花はかなわず、最後の水やりに関われないことが残念だ。

しかし、スーパーブルームは間近だろう。下関医療センターを離れても見守ることはできる。美しい花々が下関の地にいっせいに咲き誇る光景を、いつの日か目にすることができると信じている。

 

そのようなわけで、やじろべえの更新はしない。これを最後とする。

 

すべてが思うほど うまくはいかないみたいだ

夜空のむこうには もう明日が待っている