今回も衛生管理から問題を出題します。

 選択肢は6つ、5つの選択肢に該当するものがなければ選択肢6を選んでください。

 

問12

 腸炎ビブリオによる食中毒予防に関する記述として不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.他の食中毒菌に比べて増殖速度がとても速く、熱にも極めて強いことから、十分な加熱調理が必要である。

 

2.生魚や刺身といった生鮮魚介類は、購入後できるだけ速やかに持ち帰り、冷蔵庫で保存する。

 

3.切り身の魚を冷蔵庫の冷蔵室で保存するときは、ポリ袋や密閉容器に入れる。

 

4.魚介類を調理する際には、表面だけでなく、内臓を取った後も、流水で十分洗浄する。

 

5.魚介類の下ごしらえなどで使用した包丁は、洗剤を使って洗浄した後、熱湯をかけて消毒する。

 

6.該当なし

 

問13

 細菌性の食中毒予防に関する記述として不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.食中毒を引き起こす細菌の中には、増殖しても食品の臭いや外観上の変化を起こさないものもあるため、気付かないケースがある。

 

2.食品中の細菌を増殖させない方法として、保存の際は低温を保つこと(冷蔵や冷凍)が有効である。

 

3.低温保存では細菌が死滅するすることはほとんどないが、加熱処理を行うことで、全ての細菌を死滅させることができる。

 

4.調理済みの食品のうち、食べ残してしまったもので、時間が経ち過ぎた場合は処分することが必要である。

 

5.包丁やまな板は、肉用や野菜用などと用途別に使い分けるか、もしくは洗ったあと熱湯をかけてから次の食材用に使用する。

 

6.該当なし

 

問14

 食品製造工場などで実践されている7S活動とは、5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)+「殺菌」ともう一つは何か適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.整列

 

2.正確

 

3.洗浄

 

4.掃除

 

5.資質

 

6.該当なし

 

問15

 つぎの関連する内容の組み合わせとして不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.洗浄=汚れや有害物質を水や洗浄液、石けんで取り除くこと。

 

2.除菌=有害微生物をろ過、沈殿、戦場などによって除去すること。

 

3.静菌=微生物を増殖させないこと。

 

4.抗菌=微生物の繁殖、増殖を阻止・抑制すること。

 

5.消毒=微生物を死滅あるいは減少させること。

 

6.該当なし

 

問16

 食品の変質における「腐敗」に関する記述として適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.加熱や空気中の酸素・太陽光線の作用により酸化したり、糖質や脂質が分解することである。

 

2.微生物の作用をコントロールすることによって、人にとって有用な食品が作られることである。

 

3.食品中のたんぱく質が微生物などの酵素作用によって分解され、悪臭などが生じて食用に適さなくなることである。

 

4.食品中に成分が変化し、味や色などの外観が変わり、食用に適さなくなることである。

 

5.油脂が食品中の酸素や太陽光線の作用によって酸化あるいは分解することである。

 

6.該当なし

 

問17

 食品の変質である「熟成」に関する記述として適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.食品中の有機化合物が、微生物の作用によって分解され、他の化合物となることである。

 

2.発酵の過程で温度や湿度、時間などの条件の変化によって、食品のうま味や風味が増すことである。

 

3.食品中の油脂などが劣化することで、異臭や粘り気を生じて、食用に適さなくなってしまうことである。

 

4.食品中の成分が変化して本来の色・味・香りなどを失い、食用に適さなくなってしまうことである。

 

5.食品中のたんぱく質が微生物などの酵素作用によって分解され、悪臭や有毒な物質を生じるなど食用に適さなくなってしまうことである。

 

6.該当なし

 

問18

 食品の変質を防止する方法に関する記述として不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.びんや缶など気密性のある容器や真空パックによって、食品が空気(酸素)に触れないようにすると、好気性菌の生育を抑えたり、油脂の酸化を防いだりする効果が期待できる。

 

2.食品を天日に干したり、紫外線殺菌灯を用いたりするなど、紫外線の殺菌作用によって食品表面の殺菌を行うことができる。

 

3.防腐作用のある煙の成分を食品に染み込ませる燻煙を行うことによって、微生物の活動を抑制し、保存性を高めることができる。

 

4.食品を加熱することによって、微生物を死滅させ、食品中の酵素を不活性化するため、食品の変質を防ぐことができる。

 

5.加熱法の例として、牛乳の殺菌処理には、低温長時間殺菌、高温長時間殺菌、超低温短時間殺菌などの方法がある。

 

6.該当なし

 

問19

 遺伝子組換えに関する記述として不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.限られた農産物や加工食品の原材料を確保するために、遺伝子組換え技術を利用して農産物を作ることは、有効な手段の一つである。

 

2.除草剤に対して抵抗力を持たせることによって、雑草だけを効果的に除去できるため、農薬の散布回数や散布量を減らすことができる。

 

3.「遺伝子組換え」により、特定の害虫だけに毒性を持つ遺伝子を組み込むことで害虫駆除のための、殺虫剤の使用量を減らすことができる。

 

4.特定の害虫を殺すために遺伝子組換えを行った農産物の毒素が、標的とした害虫以外の生物に危害を与えるなど、生態系への悪影響が懸念されている。

 

5.人工的に作り出された生命体である遺伝子組換え農産物は、その安全性が確立していることから、将来的にも問題が発生することはない。

 

6.該当なし

 

問20

 つぎのうち牛海綿状脳症における特定危険部位として不適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.眼球

 

2.脊髄

 

3.脳

 

4.扁桃

 

5.回腸

 

6.該当なし

 

問21

 食品の衛生管理手法である「HACCP」に関する記述として適当なものを選びなさい。該当するものがない場合、6を選びなさい。

1.NASA(アメリカ航空宇宙局)において、宇宙食の安全性を確保するために開発された衛生管理の方法であり、日本語では一般に「総合衛生管理製造過程承認制度」と訳される。

 

2.食中毒を引き起こさないために、設備投資をすることで、その投資した設備から得られる利益を向上させるシステムであり、経営管理手法の一つである。

 

3.「危害分析、重要管理点、管理基準、プロセスチェック、改善措置、検証方法、記録と保管」という7原則に基づいて適用される。

 

4.食品生産における最終製品をサンプリングして品質を判定するシステムであることから、「ファイナルチェック方式」とも呼ばれる。

 

5.食品衛生法では、対象となる食品メーカーに対してHACCPシステムの積極的な導入を義務付けており、それ以外の食品関連企業にも導入を推奨している。

 

6.該当なし

 

(解答)

問12 1

 腸炎ビブリオは、増殖速度は速いものの、真水や熱には弱いことが特徴です。

 

問13 3

 加熱処理によって全ての細菌が死滅するとは限りません。

 

問14 3

 選択肢のとおりです。

 

問14 6 

 選択肢に不適当なものはありません。

 

問15 3

 選択肢のとおりです。

 

問16 3

 選択肢のとおりです。

 

問17 2

 選択肢のとおりです。

 

問18 5

 牛乳の殺菌方法は、低温長時間殺菌、高温短時間殺菌、超高温短時間殺菌があります。

 

問19 5

 遺伝子組換え農産物は自然界になかった生命体であるため、将来的に問題が生じないとは断言できません。

 

問20 6

 選択肢に不適当なものはありません。

 

問21 6

・「HACCP」は、「危害分析重要管理点」という意味です。

 

・利益向上とは関係がないため、経営管理手法ではありません。

 

・7原則は「危害分析、重要管理点、管理基準、モニタリング、改善措置、検証方法、記録と管理」です。

 

・ファイナルチェック方式では、安全性の確保や持続の面では十分とはいえません。

 

・食品衛生法では、原則として全ての食品事業者にHACCPの導入を義務付けています。

 

 以上、衛生管理から出題しました。

 

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