京都の台所として有名な錦市場

最近は海外からの観光客でいっぱいですが

この市場の入口に

こんな看板がかかっています。


絵は伊藤若冲の鶏。

なぜ、錦市場に若冲か?と言いますと

若冲の実家は、錦市場の青物問屋だったからですね。

「枡源」と言います。

問屋ですから、直接お店で青物を売るのではなく

小売り店、仲買人、生産者の間を取り持つ商社のような立場ですね。

つまり、すごく裕福な環境だったわけです。

で、若冲は、仕事をしながら絵を描いた。

というより、絵を描きながら仕事もした? という感じかしら?

やがて、弟に家督を譲って絵に専念することになります。

伊藤家の菩提寺は、今も裏寺町にありますが

家督を譲ったために、若冲のお墓は菩提寺にはありません。

枡源もすでに絶えています。

それでも、錦市場に無くてはならない象徴として

若冲は今も京都の人の心の中に住んでいます。